「宇宙哲学」 第15章

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落175

175 The Great Ones who have performed so-called miracles in the controlling of elements could not have done those things if they had not understood the language of feeling and realized that every living thing also possessed the same awareness. Intuition in man, instinct in animal, affinity and attraction of atoms in matter are all evidence of the cosmic language. Every smallest frequency in the whole system is a word spoken by the voice of consciousness and when man has alerted his mortal sense mind to the place where it becomes aware of even the slightest motion of energy he will have torn away the veil of mystery that separates himself from the Cosmic Halls of Wisdom.
175 元素群を制御する中でいわゆる奇跡を演じた偉大なる者達は、もしフィーリングの言葉を理解せず、あらゆる生けるものもまた同じ知覚を有していることを自覚していなければ、そのようなことを成し遂げられはしなかったでしょう。人間における直観、動物における本能、物質における原子の親和性と引力は全て宇宙的な言語の存在の証です。全体体系の個々の最小の周波数は意識の声によって語られた言葉であり、人が自らの死すべき感覚心をほんのわずかな動きのエネルギーにも気付ける場所に注意を喚起する時、人は自分自身を宇宙的な智恵の感覚から切り離して来た神秘のベールを引き裂いていることでしょう。




【解説】
 偉大な業績を残した人達は皆、直感やヒラメキから発見のヒントを得ています。その直感こそが本章で説く宇宙の言語、宇宙意識の声を聞いた状態を指している訳です。これを動物で言えば本能、植物では自然の息吹とでも表現されているものです。
 結局、私達が向き合わなければならないのは、こうした目に見えない印象波に対し積極的に心を解放し、次々にやって来る印象を自身に取り入れること、共鳴同調することかと考えます。
 この心境を維持し、心を拡げることによって新しい展開が皆さまの前に展開して行くことは間違いありません。一つ一つの原子分子から個々の生きものに至るまで、印象の交流によって互いに理解が進むのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落174

174 When the Christ, made the statement, "I and the Father are one" He was professing absolute knowledge of the cosmic language, for the Father is All and how could the Christ be one with all unless he was able to enter into communion with it and acknowledge his relationship to it.
174 キリストが「私と父とは一つだ」と述べた時、キリストは宇宙的言語についての絶対的な知識を持っていることを明かしたのです。何故なら父は全てであり、キリストはその中に一体化して入って行き、自分とそれとの関係を自覚していなければ、どうして全てと一体になることが出来ることになるのでしょう。




【解説】
 私達が本項を読んで驚くべき本当のことは、2000年前、既にイエスは今日、私達が学ぼうとしている宇宙的言語について完全に理解し、その上で当時の地球人に分かりやすく語っていたということです。
 1952年11月20日以降、アダムスキー氏が指名され、携わって来た地球人覚醒の為のプロジェクトはこのように2000年スパンの長大な計画であったと解釈すべきでしょう。
 本講座で説かれている内容は、それほどに地球人の進化にとって大切な要素なのですが、現実というもう一つの側面から見ればそれ程、私達地球人にとって容易でない事柄なのかも知れません。私達はそれ故、急ぐ必要はなく、一歩一歩自らの理解を進めて行けば良いのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落173

173 It has been said that such form of communication cannot be relied upon but that is untrue. We are being guided constantly by the voice of conscious thought, whether projected from a cosmic source or through a personal channel. There is no man who is not to some extent aware of his power of intuition which is nothing more or less than the voice of consciousness.
173 このようなコミュニケーションの形成は信頼できないとされて来ましたが、それは真実ではありません。私達は宇宙的源泉から投影されたものにせよ、個人的な経路からにせよ意識的想念の声によって常に導かれています。意識の声以外の何物でもない自らの直観力について幾分かも気付いていない者は誰一人居ないのです。




【解説】
 私達に救いがあるのは、本項で説かれているように、私達には絶えず想念・印象波動が注がれており、少し気付きさえすれば、やがてその径路への理解も拡がるからです。
 とかく私達は日々の生活の中で不安や迷いに同調しがちです。社会の出来事を伝えるニュースもそうした話題のみを私達に訴え続けて来ますので、遂には恐怖が私達を支配するようになって行くのです。
 こうした中で立ち直るには、私達自身の心境をもっと穏やかに保ち、やって来る宇宙的印象に共鳴、発展出来るよう常に常にスタンバイして置く必要があります。直感に従い自らを創造主の僕(しもべ)に置くことで、自らを通して宇宙的印象が表現されることを願う心境に自らを調律する必要があるのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落172

172 We have spoken about this language as it expresses through the medium of sound, which is one of the lower voices of consciousness, but let us now consider thought. Here we have taken a step higher for through this form of communication we have eliminated time and space. Through the medium of thought we are able to speak to another although we are thousands of miles away and the contact is made almost instantaneously. Through this means of transmitting a message we can contact another person even though their body is in the state of sleep. Conscious thought is a messenger that works unhampered by time, space or conditions.
172 私達はこの言語というものについて、意識の低次な声の一つである音の媒体を通じて表現されるものとして語って来ましたが、更に想念を考えて見ましょう。ここでは私達は一段高いステップに立っています。何故ならこのコミュニケーションの形態を通じて私達は時間と空間を取り払っているからです。想念の媒体を通じて私達は何千マイル離れていても他者と話すことができますし、その接触はほとんど瞬間的に行われます。このメッセージを発信する手法を通じて私達は相手の肉体が睡眠状態にあっても相手と接触することが出来ます。意識的想念は時間や空間、あるいは状態に妨げられることなく働くメッセンジャーなのです。




【解説】
 日本には言霊(ことだま)という概念があります。人が言葉を音声として発する時、同時にその発した言葉は諸々の実現力を発揮するというものです。本項で説かれていることは、私達が音声で言葉を発する時、同時に私達は同じ内容の想念波動を空間に発しており、その想念波は距離に関係なく瞬時に相手に伝わるという言霊と類似した内容を伝えているものと思われます。
 問題はそれら想念波動を受信したとしても何ら感知出来ない者が多いということでしょう。戦争中に敵味方双方の暗号通信が飛び交っていた訳ですが、それらの感知や解読等、想念波動の感知能力が高ければ、相手の動きも手に取るように把握できることになります。
 そうなれば、隠し事や秘密の企て等が皆無の惑星になることは間違いありません。惑星自体の進化の上からも本章で学ぶ宇宙普遍の言語の修得が重要となるのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落171

171 Man's greatest power lies in his recognition of this cosmic language, for when he realizes that every tiniest atom is able to comprehend the language he speaks he will impersonally command with greater certainty and all lesser forms of life will obey him. Man, himself, will rise to vaster heights of accomplishment for he will know the greatest and the smallest and can guide them into united action.
171 人の最大の能力はこの宇宙的言語の理解の中にあります。何故なら人があらゆる最小の原子は人が話す言葉を理解することを理解するや、人はより大いなる確かさで非個人的に命令を下すことでしょうし、人より下位の全ての生きものは人に従うだろうからです。その結果、人は自分自身、達成のはるかの高みに昇ることでしょう。人は大いなるものも小なるものも合わせて知り、それらを結束した行動に導くことが出来るからです。




【解説】
 私達の本当の力は、こうした宇宙普遍の言語を駆使できることであると本項で説かれていることは重要です。著者の文脈からは、いわゆる創造物の最高位に位置付けられた人間故の能力という意図も伝わって来ます。つまり、他の生きものよりも人間は本来、はるかに想念・印象の伝達・感知能力が高い存在だという訳です。
 また、こうした能力は原子・分子の微細要素に伝達できる為、諸々の自然現象をもコントロールできることになります。イエスがカラシ種ほどの信念でも山を動かすことができると言われた背景には、私達地球人も大きな可能性を有しているという理解があるのです。
 一方で、人心の乱れが国を亡ぼす例えの通り、私達の日々の心境が大地に大きな影響を及ぼすことも確かでしょう。今日の地球規模での気候変動は単なる炭酸ガス濃度の上昇等といった原因でなく、私達自身の「内部の状況を反映しているものと思うべきかも知れません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落170

170 The language of the cosmos is the vibration or frequency of sound, of light and of thought. It is all one voice - the great voice of feeling. It speaks with deep reverberation in the thunder and it speaks in the silence of our deepest repose.
170 宇宙の言語は音、光そして想念の振動ないし周波数です。それら全ては一つの声、フィーリングの大いなる声です。それは雷鳴の深い反響と共に、また私達の深い安らぎの沈黙の中でも語っています。



【解説】
 宇宙の言語は波動・振動であると明言されています。そのことは一つ一つの断片的な音ではなく、絶えず揺れ動くような波動として伝わって行く性質を持っているということです。その根本は私達が発する想念・印象と思われますが、それらは水面に拡がる波のように各地に伝播するということでもあります。
 それら波動は、物質界の音のレベルに関わらず、常に空間を行き来しており、私達の身体を貫いて伝わって行く訳です。丁度、カミオカンデのように地中深くにあって、他の粒子は到達出来ない場所であっても、大地を貫く素粒子のような、物質を超越したエネルギーであるとも考えられます。
 こうした素粒子のような無限のエネルギーを想念波動は持っていると考えた方が良いかも知れません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落169

169 If it were not true that a universal language exists how is it possible to train animals to act according to man's command? Even a little insect like the flea can be trained to perform perfectly. It is certainly not the human voice or the words spoken in French, English, Spanish or any other tongue that guides their actions; it is the voice of conscious feeling which speaks more clearly than any audible word.
169 もし、宇宙普遍の言語が存在するということが真実でなかったとしたら、どうやって動物達を人間の命令に従って行動するよう訓練することが可能となるのでしょうか。ノミのような小さな昆虫でさえ、完璧に演技するよう訓練され得るのです。彼らの行動を導いているのは人間の声、或いはフランス語、英語、スペイン語その他の言語で話された言葉ではないことは確かです。それは耳に聞こえる言葉よりも更にはっきり話される意識の声なのです。




【解説】
 飼い主と動物との間には何一つ意思疎通上の問題はありません。とりわけ、犬は盲導犬や介助犬等、人を支える大きな役割も担っている程、飼い主に寄り添い、飼い主の生活を支えています。
 こうした動物との間にはもちろん、音声による意思の伝達もあるのですが、双方の信頼等、深い所での理解には、本項で言う音声に拠らない宇宙普遍の無言の言語が機能しているのです。
 私達が自然を理解するには、この宇宙の言語とも言うべき想念・印象の感受が大切になります。その為には努めて既存の感覚を鎮めて、より穏やかな生命波動に気付くことが必要です。大自然の沈黙の中に生命の息吹を感じ取る心境を発達させる必要があるということでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落168

168 Why is one very joyful in the springtime and vibrant with life? Why does the feeling of quiet releasement come with the fall of the year? Because nature speaks the cosmic language and man, though he realizes it or not, understands that language and is affected by it.
168 何故、春に人はとても楽しく生気に溢れるのでしょう。何故、秋とともに、落ち着いた解放感がやって来るのでしょうか。それは自然がその宇宙的言語を語っており、人は認識するしないにかかわらず、その言語を理解し、それに影響を受けているからです。




【解説】
 私達は地球という大きな自然環境の中に暮らしており、周囲の環境から大きく影響を受けています。それは冬の寒さや雪国の厳しさの中で暮らす北方の人々と常夏の島に生活する人々の性格や文化の差に現れることにもあるでしょう。
 また、季節の変化も私達の心境に大きな影響を及ぼすものでもあります。これらはいずれも言語によらず、自然の風景や気候の変化等を通じて私達が感じ取る印象変化に基づいており、私達自身が生活する場所から影響を受けていることを背景としています。
 見知らぬ外国語の文章の中身を理解しなければ、その意味をつかむことは出来ませんが、私達の心に直接的に伝達できる印象経路を通じることによって、私達は相互に理解を深めることが出来るのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落167

167 Why is one affected by music, for instance? It does not speak words as a human speaks and still one melody will produce a feeling of great joy, another of sadness, and still another will carry one into a state of exaltation. It effects a person who has never studied the science of harmony just as it affects the one who is a musical master. Music is a universal language for it is interpreted through the Cardinal Sense of Feeling.
167 例えば何故、人は音楽によって影響を受けるのでしょうか。音楽は人間が話すような言葉を語ることはありませんが、それでも一つのメロディーは至福感を作り上げ、他のメロディーは悲しみを、そして更に別のものは聞く者を高揚感の中に導きます。それは和声学を学んだことのない者も、音楽の巨匠である人に作用するのと同様に影響を受けるのです。音楽とはフィーリングの中枢感覚を通して翻訳されるが故に、一つの宇宙普遍の言語と言えるのです。




【解説】
 確かに音楽は誰でもが理解できます。その曲調により、悲しみや喜び等、作曲家の思いが聴衆に伝わりますが、そこには言語による解説は不要です。その理由として、本項で著者アダムスキー氏は私達がその音楽を私達自身に備わっている中枢的間隔を通じて翻訳されているからだと説いています。
 つまり、単に音のつながりを把握しているのではなく、その波動を翻訳し理解する機能が私達に備わっているという訳です。私達がテレパシーその他として表現しているのは、こうした波動の翻訳機能が万物それぞれに備わっており、それ故に各自の想念が互いに理解されるということかも知れません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落166

166 You are related to everything in the cosmos. The language of consciousness is spoken by all, and if you will be continuously aware of this fact the time will come when you will understand every living thing. The leaves upon the trees, the chirp of the birds, the croak of the frog, the hum of the bees - all will speak to you and you will understand life as it manifests through each individual channel. Every slightest sound will become a voice no different than the voice of another human and you shall partake of the consciousness of each thing that lives.
166 貴方は宇宙の中のあらゆるものと関連しています。意識の言語は全てのものによって話されており、貴方がこの事実に絶え間なく気付いていれば、貴方があらゆる生きものを理解する時が来ることでしょう。木々の葉、鳥達のさえずり、カエルの鳴き声、ミツバチの羽音、これら全てが貴方に話し掛けるようになり、貴方は各々の経路を通じて生命が現れることにより生命を理解するようになるでしょう。一つ一つのわずかな音が他の人間の声と何ら変わらない声になることでしょうし、貴方は生きるものの意識を分かち合うことになる筈です。




【解説】
 以前、芹沢光治の著作を読んだ中に、作家自身が樹木や鳥たちの話声を聞くようになったという記述があったことを思い出します。おそらく、本項で説かれているように、私達も感受性を高めれば、やがては木の葉や鳥のさえずりの中に、これら生きもの達の意思を感じ取ることが出来るようになるのではないでしょうか。
 その背景には、私達の肉体の感覚器官が音声を聞き、また併せて発せられる想念・印象波動を私達の心で感知出来るようになっていることがあるのでしょう。多くの啓示もこうしたメカニズムで起こるものと思われます。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落165

165 We have conceived the idea of a universal language among men because we are aware of being able to understand the human voice and have developed the habit of expecting the voice of man to interpret for our benefit the thought which passes through his mind, but we have not included in our efforts of unification any but the man kingdom. Why should this be so, for are the sounds which make up the various languages so different than those of nature itself? As the different races of men speak with various sounds and combination of sounds; each form of life in this world does the same, yet we do not seek to understand them. Man has limited himself to one phase of life and has closed the door upon the vastness of the Cosmos. This is due to the fact that he has given recognition only to the mortal senses which gain their impressions from outer things. He expects to hear only those sounds that are coarse enough to affect the physical organ of hearing and so he loses the ability to interpret the cosmic language as a whole. And what is this cosmic language? It is conscious feeling - the voice that speaks through every form and which, therefore, unites All into an inseparable unit. There is nothing in the cosmos that cannot speak to man with the voice of conscious feeling and there is not one thing that cannot understand that language. It speaks as clearly through the smallest thing as it does through the greatest.
165 私達は人間の間にある宇宙普遍の言語についてのアイデアを思い付いて来ました。何故なら私達は人間の声を理解出来、自分の心を通過する想念を私達のためになるよう翻訳しようとする習慣を発達させて来たからです。しかし私達は私達の統合化の努力を人間界のみに留めて来ました。何故そうなってしまったのでしょう。様々な言語を作り上げる音は自然自体の音とは違い過ぎるからでしょうか。様々な異なる人間は異なる音や音の組み合わせで話しますし、この世界の各々の生きものも同じことをしますが、私達は彼らを理解しようとはしません。人は自分自身を生命の一つの側面に限定させており、宇宙の広大さのドアを閉めているのです。これは印象を外部のものから得る死すべき感覚のみに認知を与えて来た事実によるものです。人は肉体の聴覚に影響を与える程の粗い音声のみを聞き分けることを期待しており、その結果、全体としての宇宙的言語を翻訳する能力を失っています。そしてこの宇宙的言語とは何でしょうか。それは意識的フィーリング、あらゆる形あるものを通じて語られる声であり、それ故、全てを離れられない単位に結びつけるものです。それは、最も大きなものを通じるのと同様に、最も小さなものを通しても明確に話し掛けています。




【解説】
 各地の人々により話される言語には差があるものです。同じ国であっても地方により方言が生まれ、また異なる言語が用いられる国もあります。私達は音声による言語に頼っている為、これら異なる言語圏に入った場合には、相手の意思を把握することが難しいのです。
 しかし、私達が更に深く相手の意思を理解しようとする時、私達はこれら音声言語と同時に発せられる想念・印象波の領域についても理解しようとする努力が必要になります。この想念・印象レベルの感受性が少しでも理解できるようになれば、私達は他の生きもの達と同様、音声言語も合わせて素早く学び取ることも出来る筈です。他惑星人はこうして新しい言語についても容易に習得することが出来るものと思われます。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落164

164 Although few men are aware of its existence there is a universal language - a language which includes not only the expressions of man but that of every living thing; a language so simple that even a new-born babe can understand.
164 ほんのわずかの人しか、その存在に気付いていませんが、宇宙普遍の言語は存在するのです。人間による諸々の表現のみならず、あらゆる生きものの表現を含んだ言語で、あまりに簡単なため、生まれたばかりの赤ん坊さえ理解することが出来ます。




【解説】
 以前にも「テレパシー」の講座で学んできた通り、宇宙にはあらゆるものが生まれながらに持つ宇宙共通語を持っているという訳です。
 一つ一つの生きものが鳥のさえずりや虫の音等、各々の種に独特な音声を持っていますが、それ以外に互いに理解し合える共通の言語があるのです。同じ家の中に暮らす犬や猫もそれぞれ鳴き声とは別に互いに理解できますし、私達人間が外国で言葉が通じず困るような状況は一切見られません。動物達は何処に移されても、何不自由なく生活して行けるのです。
 次項では、詳細な解説が為されますが、この宇宙普遍の言語、フィーリングこそ、私達が最も大切にしなければならない日常生活のポイントなのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落163

15 THE LANGUAGE OF THE COSMOS
163 In recent years there has been a greater trend towards the brotherhood of man than ever before in the history of this civilization. The advent of radio, television, etc., have united the world into a common relationship. There has been much discussion among the learned men of every nation regarding the possibility of formulating a common language so that intercourse between peoples of different nations may be facilitated.
第15章 宇宙の言語
163 近年、この文明の歴史の中でこれまで以上に人間の兄弟愛に向けてのより大きな傾向が生まれています。ラジオやテレビその他の到来は世界を共通の関係に結びつけて来ました。異なる国々の人々の間での交流を促進できるよう、共通の言語を形成する可能性に関し、あらゆる国の学者達の間で沢山の議論がなされました。



【解説】
 本講座が執筆された1961年当時、既に世界はラジオや新聞等のニュースが普及し、各自の生活の中に世界の出来事が流れ込んで来ていました。しかし、その傾向はそれよりはるか以前から、エスペラントその他の世界共通語の模索活動の中に表れていました。
 本項を読んで思い出すことがあります。私が未だ高校生の頃、当時、既にアダムスキー氏は何処かの講演記録の中で、これからは米国英語が世界の共通語になると言明していたことを記憶しております。当時はドイツ語、フランス語等、様々な言葉が言語圏を作っていた頃です。それを知った私は、ドイツ語から米国英語に切り替えて、進学を決めたものでした。その結果は、今日の通り、英語が仕事上でも実質上、世界の共通語になっています。母国語の他に英語を身に付けることが益々重要になる世の中になりつつあると思うのは私だけではないのではないでしょうか。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落175

175 The Great Ones who have performed so-called miracles in the controlling of elements could not have done those things if they had not understood the language of feeling and realized that every living thing also possessed the same awareness. Intuition in man, instinct in animal, affinity and attraction of atoms in matter are all evidence of the cosmic language. Every smallest frequency in the whole system is a word spoken by the voice of consciousness and when man has alerted his mortal sense mind to the place where it becomes aware of even the slightest motion of energy he will have torn away the veil of mystery that separates himself from the Cosmic Halls of Wisdom.
175 元素群を制御する中でいわゆる奇跡を演じた偉大なる者達は、もしフィーリングの言葉を理解せず、あらゆる生けるものもまた同じ知覚を有していることを自覚していなければ、そのようなことを成し遂げられはしなかったでしょう。人間における直観、動物における本能、物質における原子の親和性と引力は全て宇宙的な言語の存在の証です。全体体系の個々の最小の周波数は意識の声によって語られた言葉であり、人が自らの死すべき感覚心をほんのわずかな動きのエネルギーにも気付ける場所に注意を喚起する時、人は自分自身を宇宙的な智恵の感覚から切り離して来た神秘のベールを引き裂いていることでしょう。




【解説】
 実に世界は波動に満ちており、その波動の各々が意識の声を伴っているという訳です。
 以前にも、私達は宇宙を構成している原子の一つ一つが知性を持っていることを学びましたが、それら原子が印象を波動で伝え合い、互いに一体化しているのです。
 もし、そのことに私達が気付けば、その効果は比類ない大きなものとなる筈です。悠久の昔から存在し、記憶を蓄積している原子から、その問題の解決策を学び、また遠隔地の存在からも素敵な情報を得られるからです。
 このように私達が自らの心を解放し、身の回りに溢れる波動を感受し、あらゆる生きものと親しくなることが出来れば、もはや何ものも必要とせず、満ち足りたそして充実した人生を歩むことが出来るというものでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落174

174 When the Christ, made the statement, "I and the Father are one" He was professing absolute knowledge of the cosmic language, for the Father is All and how could the Christ be one with all unless he was able to enter into communion with it and acknowledge his relationship to it.
174 キリストが「私と父とは一つだ」と述べた時、キリストは宇宙的言語についての絶対的な知識を持っていることを明かしたのです。何故なら父は全てであり、キリストはその中に一体化して入って行き、自分とそれとの関係を自覚していなければ、どうして全てと一体になることが出来ることになるのでしょう。



【解説】
 イエスも仏陀も同じ心境に達していたことでしょう。本項では私達のゴールの目的地を明確に示しています。本章のテーマである”宇宙の言語”とは、その源泉には創造主・父とも言うべき存在があり、その存在と如何に密接な関係で居られるかが、鍵(カギ)ということになるでしょう。
 この場合、イエスは「私と父とは一つだ」と言い切っているのです。それほどに宇宙の源泉を理解し、身近に感じられる状態に至っていたという訳です。
 私達は日頃、この父に助けを求めながら、父の元に心を寄せて、人生を歩んで行くべきで、単なる一時的な能力開発を目指してこの精進の道を歩むべきではありません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落173

173 It has been said that such form of communication cannot be relied upon but that is untrue. We are being guided constantly by the voice of conscious thought, whether projected from a cosmic source or through a personal channel. There is no man who is not to some extent aware of his power of intuition which is nothing more or less than the voice of consciousness.
173 このようなコミュニケーションの形成は信頼できないとされて来ましたが、それは真実ではありません。私達は宇宙的源泉から投影されたものにせよ、個人的な経路からにせよ意識的想念の声によって常に導かれています。意識の声以外の何物でもない自らの直観力について幾分かも気付いていない者は誰一人居ないのです。

【解説】
 昔、この道の先輩から、”直感に従って間違ったことはない”というお話を伺ったことがあります。多くの発見や多数の芸術作品がこの瞬時に訪れ、最終形を直接私達に授ける直感から生まれました。この”直感”こそが本項で説かれている宇宙的な源泉から来る想念であり、意識作用を持つものです。
 また、これらの要素は実は日常的にわずかではあるものの、私達自身が既に活用しているという訳です。
 とかく心は理屈を求める為、一つ一つの根拠を探し回る訳ですが、それでは検討するケースの数が増えるだけで、効率的ではありません。しかし、直感として私達が認識する想念・印象は直接、最終的な答えのみを私達に授けるように思います。その為、直感に従えば私達は無駄な努力せずに済むという訳です。
 もちろんその為には、先ずは直感を授ける源泉を信頼出来ることが条件となり、何一つ疑いなく直感に従えるかがポイントになります。その際、いろいろ失敗も得るでしょうが、その時の誤りについてどのような心境が原因であったかを学習して行けば良くいのです。常に心を解放し、精妙で素早い印象の流れに鋭敏な存在になる必要があります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落172

172 We have spoken about this language as it expresses through the medium of sound, which is one of the lower voices of consciousness, but let us now consider thought. Here we have taken a step higher for through this form of communication we have eliminated time and space. Through the medium of thought we are able to speak to another although we are thousands of miles away and the contact is made almost instantaneously. Through this means of transmitting a message we can contact another person even though their body is in the state of sleep. Conscious thought is a messenger that works unhampered by time, space or conditions.
172 私達はこの言語というものについて、意識の低次な声の一つである音の媒体を通じて表現されるものとして語って来ましたが、更に想念を考えて見ましょう。ここでは私達は一段高いステップに立っています。何故ならこのコミュニケーションの形態を通じて私達は時間と空間を取り払っているからです。想念の媒体を通じて私達は何千マイル離れていても他者と話すことができますし、その接触はほとんど瞬間的に行われます。このメッセージを発信する手法を通じて私達は相手の肉体が睡眠状態にあっても相手と接触することが出来ます。意識的想念は時間や空間、あるいは状態に妨げられることなく働くメッセンジャーなのです。



【解説】
 宇宙普遍の言語とは、音声言語ではなく、更に高位な位置づけにある想念・印象であると本項は説いています。注目すべきはこれら想念について、本項では実に優しく解説されていることです。
 つまりは、著者は私達が想念・印象を従来の声に代わって用いる”言語”にすれば、その作用ははるかに容易に相手と意思疎通が図れるものとなると説いているのです。距離は関係なく、瞬時に相手に伝わりますし、仮に相手が寝ていても想念・印象は相手に伝達されます。”夢のお告げ”や”まさゆめ”等がそれです。
 重要なことは、これら想念・印象を取り扱う機能は生きもの全てに最初から授けられているということです。従来の自分達が作り出した音声言語より、はるかに使い易い想念・印象のコミュニケーションが、私達にもたらす恩恵は計り知れません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落171

171 Man's greatest power lies in his recognition of this cosmic language, for when he realizes that every tiniest atom is able to comprehend the language he speaks he will impersonally command with greater certainty and all lesser forms of life will obey him. Man, himself, will rise to vaster heights of accomplishment for he will know the greatest and the smallest and can guide them into united action.
171 人の最大の能力はこの宇宙的言語の理解の中にあります。何故なら人があらゆる最小の原子は人が話す言葉を理解することを理解するや、人はより大いなる確かさで非個人的に命令を下すことでしょうし、人より下位の全ての生きものは人に従うだろうからです。その結果、人は自分自身、達成のはるかの高みに昇ることでしょう。人は大いなるものも小なるものも合わせて知り、それらを結束した行動に導くことが出来るからです。



【解説】
 最近は仕事上、ラオスに行く機会が多くなっており、現地では休日に仏教寺院を訪れることを楽しみにしています。その中で目にしたものに本項で説かれた内容に近いことがあります。
 多くの寺の建物の壁や天井には、いわゆる仏陀の一生や逸話を表現した色鮮やかな絵画が描かれています。その絵を見れば文字が読めなくても仏陀を巡るその逸話の内容が良く分かるようになっているのです。
 その中に仏陀があらゆる生きものを従えさせる能力を有していたことも大きなテーマになっています。大蛇や象を従えさせたり、歩く足跡から次々に花が咲いた等々の事柄が描かれています。
 実はこうした事柄は、これまで仏陀の持つ奇跡と思われて来たのですが、本項を読めばそうではなく、私達自身、宇宙普遍の言語を理解すれば、各原子達もそれに従い、私達の指令に従うという訳です。互いに理解し合えることになれば、協力出来ることは普遍的な原理なのです。
 かつて仏陀が自らやって見せた事柄の意味を後世ようやく理解する段階に至ったということでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落170

170 The language of the cosmos is the vibration or frequency of sound, of light and of thought. It is all one voice - the great voice of feeling. It speaks with deep reverberation in the thunder and it speaks in the silence of our deepest repose.
170 宇宙の言語は音、光そして想念の振動ないし周波数です。それら全ては一つの声、フィーリングの大いなる声です。それは雷鳴の深い反響と共に、また私達の深い安らぎの沈黙の中でも語っています。



【解説】
 宇宙普遍の言語とは波動であると本項は説いています。人の発言や動物の鳴き声、その他想念も含めあらゆる意思の表現の背景には波動があり、その波動こそが基本的な意識伝達機能を持っているという訳です。
 よく若者が音楽プレーヤーを片時も離さず聞いている姿を目にしますが、音楽に惹かれる原因はそれが伝えたい意思に共鳴するからかも知れません。音楽は聞く者の心を同調させる力があるように思われます。
 一方、多くの方は同乗記の中に宇宙船内でアダムスキー氏が様々な変動するグラフィックスを見たことを覚えていると思いますが、他惑星の人々はこれら波動を計器で検出し、応用する装置を既に有しているということでしょう。
 私達が自らの意見を言葉で相手に伝えようとする時、その発生と同時に想念も発せられ、それら全てが波動となって相手に伝達されます。それら波動を受け止め同調して理解出来るか否かが宇宙普遍の言語の取扱い能力になります。日本には「言霊(ことだま)」という概念がありますが、言葉を発すると同時にこれらの波動が空間を伝搬し、様々な作用をもたらすこと、言葉にはこうした実現力があることを古くから戒め、自らの想念を正すよう教えていることにも通じる内容です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落169

169 If it were not true that a universal language exists how is it possible to train animals to act according to man's command? Even a little insect like the flea can be trained to perform perfectly. It is certainly not the human voice or the words spoken in French, English, Spanish or any other tongue that guides their actions; it is the voice of conscious feeling which speaks more clearly than any audible word.
169 もし、宇宙普遍の言語が存在するということが真実でなかったとしたら、どうやって動物達を人間の命令に従って行動するよう訓練することが可能となるのでしょうか。ノミのような小さな昆虫でさえ、完璧に演技するよう訓練され得るのです。彼らの行動を導いているのは人間の声、或いはフランス語、英語、スペイン語その他の言語で話された言葉ではないことは確かです。それは耳に聞こえる言葉よりも更にはっきり話される意識の声なのです。



【解説】
 分かりやすく言えば、”気持ちは伝わりやすい”ということでしょう。個別の音声言語は習得に多くの努力を要しますが、”気持ち”(想念・印象)は実に容易に相手に伝わるものです。本項に例が掲げられている動物の調教の場合などは、如何に種を超えて意思交流が行われるかと示すものです。
 実際はむしろ人間以外の動物の方がこうした想念・印象を察知できるものと思われます。相手の心情を鋭敏に感じ取る能力は、私達がペットに癒される等の実例からも良く分かります。
 こうした想念・印象への心の解放こそが、これからの私達の努力の目標であり、心の解放が進むにつれて、多くの印象が心に湧き上がることとなります。従来は途中で挫折していたであろう状況においても、心は余裕を持って次なる打開策の提案を印象から得ることが出来るからです。多くの発見が生まれるでしょうし、その結果、無用な心配事は消え失せ、宇宙への信頼が増すことになります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落168

168 Why is one very joyful in the springtime and vibrant with life? Why does the feeling of quiet releasement come with the fall of the year? Because nature speaks the cosmic language and man, though he realizes it or not, understands that language and is affected by it.
168 何故、春に人はとても楽しく生気に溢れるのでしょう。何故、秋とともに、落ち着いた解放感がやって来るのでしょうか。それは自然がその宇宙的言語を語っており、人は認識するしないにかかわらず、その言語を理解し、それに影響を受けているからです。




【解説】
 私達も知らない間に、この宇宙普遍の言語に多少は気づき、影響を受けているということでしょう。自らの心が自我の束縛から解放され、広く受け入れる態勢になった時、私達には更に多くの宇宙的印象が湧きだし、宇宙を理解することが出来ることでしょう。
 人間以外の生きもの達は日常的にこれらの知覚作用を活用しており、本項にあるように春の芽吹きや秋の落ち着いた雰囲気を直に感じ取り、必要な準備を進めるのです。彼らは十二分に季節の恵みを享受しているという訳です。
 しかし、一方地球の人間達はどうでしょうか。自らの主義・主張との些細な違いから相手と殺し合いの戦いに明け暮れたり、文化財を破壊したり、凡そ宇宙的調和と反対する行為を続けています。結局は自我の行き着く先はそうした争いでしかないのです。まさに自滅の道という訳です。
 これに対し、宇宙普遍の言語は永続する調和を象徴するものです。今日的にはsustainable(持続可能)な要素が溢れています。過度な努力を不要とし、適宜適切な行動を起こすよう呼びかける印象の声という訳です。私達はインスピレーションを絶えず受けることによってのみ、進化を遂げることが出来ます。”野のユリ”はこうした姿を象徴するものでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落167

167 Why is one affected by music, for instance? It does not speak words as a human speaks and still one melody will produce a feeling of great joy, another of sadness, and still another will carry one into a state of exaltation. It effects a person who has never studied the science of harmony just as it affects the one who is a musical master. Music is a universal language for it is interpreted through the Cardinal Sense of Feeling.
167 例えば何故、人は音楽によって影響を受けるのでしょうか。音楽は人間が話すような言葉を語ることはありませんが、それでも一つのメロディーは至福感を作り上げ、他のメロディーは悲しみを、そして更に別のものは聞く者を高揚感の中に導きます。それは和声学を学んだことのない者も、音楽の巨匠である人に作用するのと同様に影響を受けるのです。音楽とはフィーリングの中枢感覚を通して翻訳されるが故に、一つの宇宙普遍の言語と言えるのです。



【解説】
 宇宙普遍の言語について、私達は既に知らず知らずの内に少しは活用しているのだと思います。本項に説かれているように、音楽は誰でも共通に理解することが出来ますし、絵画、その他も同様でしょう。実は私達の生活のかなりな部分が音声言語以外の意思疎通、相互理解が行われているのです。
 そのメカニズムについて、著者は音楽を聴いた際に自身の中のフィーリングという中枢感覚を通じて音楽波動が解釈されるのだと説いています。つまり重要な点は、確かに耳(鼓膜)を経由して音が伝わる訳ですが、それらの「音」を「音楽」として解釈するにはフィーリングという本質的な感覚による解釈が必要だという訳です。
 感覚器官から伝達される単なる信号を如何に解釈するかは、このフィーリングの機能だということです。一方、私達は元来知らない内にこの機能を用いている訳で、いわば誰でも生まれながらにこの機能を有していることになり、それこそが宇宙普遍、万物共通の意思疎通の源となっているということでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落166

166 You are related to everything in the cosmos. The language of consciousness is spoken by all, and if you will be continuously aware of this fact the time will come when you will understand every living thing. The leaves upon the trees, the chirp of the birds, the croak of the frog, the hum of the bees - all will speak to you and you will understand life as it manifests through each individual channel. Every slightest sound will become a voice no different than the voice of another human and you shall partake of the consciousness of each thing that lives.
166 貴方は宇宙の中のあらゆるものと関連しています。意識の言語は全てのものによって話されており、貴方がこの事実に絶え間なく気付いていれば、貴方があらゆる生きものを理解する時が来ることでしょう。木々の葉、鳥達のさえずり、カエルの鳴き声、ミツバチの羽音、これら全てが貴方に話し掛けるようになり、貴方は各々の経路を通じて生命が現れることにより生命を理解するようになるでしょう。一つ一つのわずかな音が他の人間の声と何ら変わらない声になることでしょうし、貴方は生きるものの意識を分かち合うことになる筈です。



【解説】
 既に本シリーズを学んで来た多くの皆様は、本項で著者が説く”意識状態”について、何らかのイメージを掴んでいるものと思います。とかく”意識”という場合、難しい哲学概念のように思われますが、実は違います。赤ちゃんでも分かる程、シンプルなものと言えるものです。日常、私達自身の中にあるもので、もちろん形は無く、自由自在に自ら望む場所に移動でき、相手と容易に融和出来るような存在かと思います。
 その意識こそが実は生命を根本的に支えるという大きな力を持っている訳で、本項で言えば、鳥のさえずりに私達が気付けば、それと同時に意識がその声を発するものと融和し、互いに理解出来るという具合です。
 今までは自らの心が頑なで、自分の関心事以外には無頓着であった私達がより広い自然の中にも大切なもの、美しい存在があることに気付き、それらに心を開く時、同時に私達の意識もそのものと一体、融和することが出来、互いの理解が深まるようになるのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落165

165 We have conceived the idea of a universal language among men because we are aware of being able to understand the human voice and have developed the habit of expecting the voice of man to interpret for our benefit the thought which passes through his mind, but we have not included in our efforts of unification any but the man kingdom. Why should this be so, for are the sounds which make up the various languages so different than those of nature itself? As the different races of men speak with various sounds and combination of sounds; each form of life in this world does the same, yet we do not seek to understand them. Man has limited himself to one phase of life and has closed the door upon the vastness of the Cosmos. This is due to the fact that he has given recognition only to the mortal senses which gain their impressions from outer things. He expects to hear only those sounds that are coarse enough to affect the physical organ of hearing and so he loses the ability to interpret the cosmic language as a whole. And what is this cosmic language? It is conscious feeling - the voice that speaks through every form and which, therefore, unites All into an inseparable unit. There is nothing in the cosmos that cannot speak to man with the voice of conscious feeling and there is not one thing that cannot understand that language. It speaks as clearly through the smallest thing as it does through the greatest.
165 私達は人間の間にある宇宙普遍の言語についてのアイデアを思い付いて来ました。何故なら私達は人間の声を理解出来、自分の心を通過する想念を私達のためになるよう翻訳しようとする習慣を発達させて来たからです。しかし私達は私達の統合化の努力を人間界のみに留めて来ました。何故そうなってしまったのでしょう。様々な言語を作り上げる音は自然自体の音とは違い過ぎるからでしょうか。様々な異なる人間は異なる音や音の組み合わせで話しますし、この世界の各々の生きものも同じことをしますが、私達は彼らを理解しようとはしません。人は自分自身を生命の一つの側面に限定させており、宇宙の広大さのドアを閉めているのです。これは印象を外部のものから得る死すべき感覚のみに認知を与えて来た事実によるものです。人は肉体の聴覚に影響を与える程の粗い音声のみを聞き分けることを期待しており、その結果、全体としての宇宙的言語を翻訳する能力を失っています。そしてこの宇宙的言語とは何でしょうか。それは意識的フィーリング、あらゆる形あるものを通じて語られる声であり、それ故、全てを離れられない単位に結びつけるものです。それは、最も大きなものを通じるのと同様に、最も小さなものを通しても明確に話し掛けています。



【解説】
 宇宙普遍の言語は音声によるものではありません。また、あらゆる生きものが自身の音声による表現の他に想念・印象の相互交流を行っており、私達地球人もその印象によるコミュニケーション能力を発達させることが出来れば、人間通し互いにその意思を理解出来るのみならず、他の動植物とも同じ生きもの同志共通の一体感や意思疎通を図れるものということでしょう。
 このことは、もし皆様のご自宅に犬や猫を飼っている方があれば、それらは家族の一員として、用いる言語は異なっても互いに理解し合えることはお分かりだと思います。相手が何を感じているかが分かる程、想念・印象は生きもの同志、容易に感じ合えるものだと思われます。
 問題は私達の側にあって、そもそも宇宙普遍の言語を新たな音声言語を造り出そうとすることに無理があるということでもあるのです。私達の既存の四感覚に頼らず、本来の印象への感受性に目標を置いた取組が重要だということです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落164

164 Although few men are aware of its existence there is a universal language - a language which includes not only the expressions of man but that of every living thing; a language so simple that even a new-born babe can understand
164 ほんのわずかの人しか、その存在に気付いていませんが、宇宙普遍の言語は存在するのです。人間による諸々の表現のみならず、あらゆる生きものの表現を含んだ言語で、あまりに簡単なため、生まれたばかりの赤ん坊さえ理解することが出来ます。



【解説】
 実は宇宙には全ての生きものが分かりあえる共通言語があるという訳です。その存在に気付いていないのは、音声言語にのみ依存している人間だけかも知れません。
 既に私達はこの一連の講座で、想念・印象による意思の交流について学んで来ました。本章では、更にその持つ意義を学ぶことになります。
 想念・印象の感受には何らの知識は不要です。生まれたばかりの赤ちゃんですら自在にその能力を発揮できるのです。言葉を未だ学んでいない赤ちゃんは相手がどのような気持ちを持っているか、大人以上に鋭敏に感じ取れます。それ程にテレパシーは簡素な基本能力ということでしょう。
 あらゆる生きものには共通にこれらの能力が備わっており、私達が素直になり、自らの心を本来の素朴無垢な状況に解放すれば、自ずとその能力も現れて来るというものです。自然界で遊ぶ生きもの達は、この印象感受、宇宙の言語を活用することによって、厳しい環境の中でも実に楽しく毎日を送っているのではないでしょうか。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第15章-段落163

15 THE LANGUAGE OF THE COSMOS
163 In recent years there has been a greater trend towards the brotherhood of man than ever before in the history of this civilization. The advent of radio, television, etc., have united the world into a common relationship. There has been much discussion among the learned men of every nation regarding the possibility of formulating a common language so that intercourse between peoples of different nations may be facilitated.
第15章 宇宙の言語
163 近年、この文明の歴史の中でこれまで以上に人間の兄弟愛に向けてのより大きな傾向が生まれています。ラジオやテレビその他の到来は世界を共通の関係に結びつけて来ました。異なる国々の人々の間での交流を促進できるよう、共通の言語を形成する可能性に関し、あらゆる国の学者達の間で沢山の議論がなされました。


【解説】
 移動手段や情報連絡手段が限られていた昔は山一つ離れた村とも互いの行き来は少なく、ましてや海を越えた国々とは全く異なる世界であり、異民族、異文化の世界とみなして来ました。
 しかし、昨今では容易に諸外国にも出かけられ、ビジネスでも相互依存が急速に進行しています。
 以前にも書いたことですが、アダムスキー氏は生前、これからの世界共通語はアメリカ英語になると言明していたことがありました。当時、私はある高校でドイツ語か英語を選択する時期だったのですが、この言葉を受けてその学校の特色(ドイツ語)をやめて、英語を選択したことを覚えています。
 果たして、半世紀後の今日の世界、ほとんどの場面では英語によるコミュニk-ションが一般的となっており、アダムスキー氏の指摘が証明されたことになります。
 さて、このような延長線上にあるもの、即ち人々の交流が進むと必然的に共通語が必要だとする認識が生じることは、今後も高まるものと思われます。更に人間のみならず、植物や動物達など身近な生き物達との交流、他惑星との交流等においては、印象による交流、テレパシーへと道は続いています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第15章-段落175

175 The Great Ones who have performed so-called miracles in the controlling of elements could not have done those things if they had not understood the language of feeling and realized that every living thing also possessed the same awareness. Intuition in man, instinct in animal, affinity and attraction of atoms in matter are all evidence of the cosmic language. Every smallest frequency in the whole system is a word spoken by the voice of consciousness and when man has alerted his mortal sense mind to the place where it becomes aware of even the slightest motion of energy he will have torn away the veil of mystery that separates himself from the Cosmic Halls of Wisdom.
175 元素群を制御する中でいわゆる奇跡を演じた偉大なる者達は、もしフィーリングの言葉を理解せず、あらゆる生けるものもまた同じ知覚を有していることを自覚していなければ、そのようなことを成し遂げられはしなかったでしょう。人間における直観、動物における本能、物質における原子の親和性と引力は全て宇宙的な言語の存在の証です。全体体系の個々の最小の周波数は意識の声によって語られた言葉であり、人が自らの死すべき感覚心をほんのわずかな動きのエネルギーにも気付ける場所に注意を喚起する時、人は自分自身を宇宙的な智恵の感覚から切り離して来た神秘のベールを引き裂いていることでしょう。


【解説】
 本項は世の中に能力者が起こすいわゆる奇跡というものがどのようにして生まれるのか、その秘密を明かしています。一般には奇跡は神の御業として尊ばれ、成し遂げた本人は聖人や能力者としてこれまで、人々の崇拝の対象となって来ました。
 それら能力がどのようにして生まれたのかについて語った例は、本講座以外に私は知りません。
 著者は実は私達でも、意識の声に着目し、元素群と同じ感覚になれれば驚くべき程の成果を上げることが出来るとしているのです。私達一人一人にとって何故、この学習が必要なのかを本項は明確に語っています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第15章-段落174

174 When the Christ, made the statement, "I and the Father are one" He was professing absolute knowledge of the cosmic language, for the Father is All and how could the Christ be one with all unless he was able to enter into communion with it and acknowledge his relationship to it.
174 キリストが「私と父とは一つだ」と述べた時、キリストは宇宙的言語についての絶対的な知識を持っていることを明かしたのです。何故なら父は全てであり、キリストはその中に一体化して入って行き、自分とそれとの関係を自覚していなければ、どうして全てと一体になることが出来ることになるのでしょう。


【解説】
 2000年以上も前の地球の人々にキリストのこのような言葉がどのように理解されたのか、また今日の人々に対してどのように受け取られているかについて考えて見る必要があります。
 言い換えれば、私達がこれから進もうとしているはるか先を既にマスターしていた導師が2000年以上も前に居たということ自体、驚くべきことです。他惑星の文明のレベルは私達の想像できないくらい進化していることを先ずは理解する必要があります。
 また、キリストは当時の人々に何かの品物、例えば何らかの工業製品を見せて、進化を促すことはありませんでした。人々と同じ暮らしをし、同じ衣食住を過ごす中で、なお「父」の存在とその持つ偉大な力について人々に語っています。つまりは当時の人々と何ら異なることのない条件の中で、個人の能力として「父」(創造主)との一体の中で、多くの奇跡を人々に見せ、その力の偉大さを示したということでしょう。
 このことは機械文明の発達した今日の地球についても状況は同じです。心や意識についての現状の私達の知識は2000年間、何らの目だった進歩は無かった訳です。「私と父とは一つだ」という言葉が、誰でも発せられるようにするには、先ずは各自で「父」に直面し、「父」を信じることから始めなければなりません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第15章-段落173

173 It has been said that such form of communication cannot be relied upon but that is untrue. We are being guided constantly by the voice of conscious thought, whether projected from a cosmic source or through a personal channel. There is no man who is not to some extent aware of his power of intuition which is nothing more or less than the voice of consciousness.
173 このようなコミュニケーションの形成は信頼できないとされて来ましたが、それは真実ではありません。私達は宇宙的源泉から投影されたものにせよ、個人的な経路からにせよ意識的想念の声によって常に導かれています。意識の声以外の何物でもない自らの直観力について幾分かも気付いていない者は誰一人居ないのです。


【解説】
 そもそも何かについて考える時、発端となるアイデアは何処から来るのでしょうか。通常の私達の心は選択肢があった際にどちらが得か損かを比べるのは得意かも知れませんが、発想自体を生み出すことは苦手です。殆んどの場合、思いつくアイデアは何処からともなく湧き上がるもので、それは意識的想念に由来していると本項では解説しています。
 つまりは既に私達は自覚しないままに意識的想念を頼って問題の解決を目指していることになります。
 しかし、最もこの意識的想念を活用しているのは芸術家ではないかと考えています。今まで誰も試みていなかった斬新な手法を取り入れて白いカンバスや木や石の塊から姿形を造り上げて行く過程には、必ず意識的な閃きが必要だと考えています。
 そのように自らの身体を通じて、これら意識的な想念を再発信すること、自らを意識の通り道とすることでますます感受性が高まり、併せて作品という結果を収めることで更にその能力を育むことが出来るものと考えます。日頃から私達自身もこれら直観力を大切に取り扱って、その能力を高めることにより、各々の仕事の成果の芸術性も高まることになることでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第15章-段落172

172 We have spoken about this language as it expresses through the medium of sound, which is one of the lower voices of consciousness, but let us now consider thought. Here we have taken a step higher for through this form of communication we have eliminated time and space. Through the medium of thought we are able to speak to another although we are thousands of miles away and the contact is made almost instantaneously. Through this means of transmitting a message we can contact another person even though their body is in the state of sleep. Conscious thought is a messenger that works unhampered by time, space or conditions.
172 私達はこの言語というものについて、意識の低次な声の一つである音の媒体を通じて表現されるものとして語って来ましたが、更に想念を考えて見ましょう。ここでは私達は一段高いステップに立っています。何故ならこのコミュニケーションの形態を通じて私達は時間と空間を取り払っているからです。想念の媒体を通じて私達は何千マイル離れていても他者と話すことができますし、その接触はほとんど瞬間的に行われます。このメッセージを発信する手法を通じて私達は相手の肉体が睡眠状態にあっても相手と接触することが出来ます。意識的想念は時間や空間、あるいは状態に妨げられることなく働くメッセンジャーなのです。


【解説】
 言葉として意思が発せられる際には、先ず想念が湧き起こってそれを言語に翻訳した後に音声として発せられる訳です。即ち、音声の発せられる所、想念があることになります。しかし、音が放送設備等の伝送装置を用いなければ、また、相手も同様の装置を持たなければ遠い所には届かないのに対して、想念は距離に関わりなく、瞬時に伝わります。それは目や耳等の感覚器官にではなく、直接肉体細胞のレベルに伝える為、相手が眠っていても伝えることが出来ることになります。
 想念は意識的である為に、全宇宙に伝わる波動であり、各自に優れた受信能力があれば、距離に関わりなく何処でもその発信者の意図を感受することが出来るという訳です。
 なお、本文中に想念が「時間や空間」に関わりなく、伝播するとありますが、この「時間」に関わりないと言うことについては、一度発信した想念は多少減衰するにせよ、以後永遠に空間に反響を続けて残留することを指すと解釈しています。
 つまり、各自の発する想念は同時代の人に影響を与えるばかりでなく、将来の世代にも影響を与える力を持っているとも解釈出来ます。かつて地球に居られた、或いは遠く離れた天(惑星)に居る多くの導師(マスター)の発心の恩恵も私達は受けているのではないでしょうか。
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