「宇宙哲学」 第13章

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落149

149 Newness, constant action, progression of thought, substitution and replacement of ideas keeps one in pace with life. If you seek a broader understanding of the cosmos you need not affirm or deny but use your emotional power with reason for the betterment of yourself and others. Control your emotions instead of being a slave to them, for uncontrolled emotion which is temporary self-hypnosis is the cause of crime. You may never take the life of a fellow-being but if you indulge in self-hypnosis you will be guilty of killing your own soul.
149 新しさ、絶えざる行動、向上する想念、アイデアの交換や取替えは人を生命に遅れず付いて行かせます。もし貴方が宇宙のより広い理解を求めるなら、貴方は貴方の感情の力を肯定も否定もする必要はなく、貴方自身と他の人達の向上の為に用いる必要があるのです。貴方は感情の奴隷になるのではなく、それらを制御するのです。何故なら、制御されない感情は一時的な自己催眠であり、犯罪の原因であるからです。人は決して仲間の命を奪ってはならないのですが、もし貴方が自己催眠に身を任せるとしたら、貴方は貴方自身の魂を殺す罪に問われることになるからです。




【解説】
 私達はあたかも呼吸をするのと同様に、毎回想念を摂取し、また放出しなければなりません。想念も空気と同様に呼吸し、放出する必要があるのです。即ち、自由な心境を保ち、様々な宇宙的想念・印象と接する中で、それらを実践行動して成果を得ることが望まれています。
 こうする一連の行動の中で、私達は自らの感情の力を自らコントロールして用いて行けば良いという訳です。感情の力は大きく、それらを自分の配下に置いて、活用することが肝要だという訳です。
 著者は拙速な結果ばかりに力点を置く、自己催眠のやり方では、やがては自分自身を殺すことになると警告しているのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落148

148 The Christ said, "Fear not the man that slays the body but fear the man that slays the soul." This individualized soul is the reasoning and will-power of man.
148 キリストは言いました。「肉体を殺す者を恐れず、魂を殺す者を恐れよ」と。この個別化された魂とは人間の推論と意志の力のことです。




【解説】
 このイエスの言葉は、遠く2000年以上も前の言葉ですが、現実には今でも当てはまるものと言えるでしょう。人々を熱狂させるカリスマが真に確かな者かは危ういというものです。多くの場合、人々はその者を信奉し、突き進んだ結果が、残忍な戦争と空しい敗戦であった例は枚挙にいとまはありません。
 多くの場合、人々を熱狂させ、いわば狂気に陥れる者の背景こそ、私達は注意しなければならないのです。とりわけ他惑星文明に関する真実はタブー視され、一般には地球以外に文明はないとされて来ています。これは太古からの地球の支配者が自分達のコントロールが転覆されると恐れていることに由来します。しかし、遂には少しずつ真実は明らかにされ、人々は真理に目覚めて行くものと思われます。これまでの呪縛からいち早く抜け出て、自ら宇宙空間における私達の立ち位置を確立し、新たな世界観、宇宙観を持つことが求められているのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落147

147 Success in any endeavor comes not through self-hypnosis but through self-control. The perverted will is the cause of all mortal suffering but that suffering cannot be permanently lessened by a mere suppression of the will through any form of hypnosis. The will and understanding must be united to produce a worthwhile life of service and accomplishment. Emotionalism can very easily produce illusionary effects and lift an individual into a temporary state of ecstacy but it will never bring about the regeneration of the mortal body or the changing of the ego-will to the cause-will which is necessary for an all-inclusive understanding of life and the cosmos. There is but one way, into the sheepfold and that is through the expansion of conscious awareness in the field of understanding and a systematic training of the will rather than the deadening of the will.
147 どのような努力においても成功とは自己催眠を通じてではなく、自己統制を通じてもたらされます。堕落した意志が全ての死すべき苦難の原因ですが、その苦難はどんな形をとるにせよ、催眠からの意志の単なる抑制からでは永久に緩和されることはありません。意志と理解は有意義な奉仕と業績の人生を作り上げる為に統合させなければなりません。感情主義は大変容易に幻想上の諸効果を作り上げることが出来、個人を一時的な恍惚状態に引き上げることが出来ますが、死すべき肉体の再生や生命と宇宙の全包含的理解に必要な自我の意志の因の意志への転換をもたらすものではありません。目的とする羊の囲いには唯一つの道しかなく、それは理解という分野における意識的気付きの拡張を通じてであり、意志を強めるのではなく、意志を系統的に訓練することによるのです。




【解説】
 何事も一時的な恍惚・マヒ状態によって達成したものは、後に続けることが出来ません。どのようにしえ、そのような心境に到達し、物事を実現したのかの実体験や記憶がなければそれらの現象は一時的なもので終わってしまいます。
 一方、私達に必要なのは、継続的な歩みであり、その後、様々な状況変化の中にあっても、それら新たな環境の中、再び同様な道筋で努力することによって、普遍宇宙の法則の下、再び更により大きな成果を達成できるのは、こうしたこれまでの成功体験をよく覚えているからです。
 その為に当時、自分はどのように覚悟し、どう行動したかをしっかり記憶しておけば、今後も同様な道筋で同様な成功体験を得ることは間違いないからです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落146

146 It is true that many effects similar to the desired actions can be produced through self-hypnosis but when the person has returned to his normal state of mind he is unaware of the process by which he gained the experience. It therefore does not benefit him for he is never able to contact that particular experience again, and he has weakened his will. The Will is the controlling element of man's being - the element that makes the individualized consciousness a man or a beast, god or devil.
146 望んでいた行動と類似した多くの結果が、自己催眠を通じて作り出され得ることは確かですが、自分の心の正常な状態に戻れば、その者は自分がその体験を得たプロセスに気付くことはありません。それ故、その者にとって恩恵をもたらすものではないのです。何故なら、その者がその特別な体験と再び接触することは出来ず、その者は自分の意志を弱めてしまったからです。意志とは人の存在を支配する要素であり、個々の意識を人にするか野獣にするか、神にするか悪魔にするかを決める要素なのです。




【解説】
 本項も自己催眠への警告を説いています。
 おそらく当時、多くの場所でこくした野外集会が開かれ、人々が自称霊能者と称する者に自身を委ねて、一時的な恍惚状態を作り上げていたものと思われます。時代の変化の際に偽物が自分には霊能力があるとして、人々の悩みや不安を一時的にマヒさせていたものと思われます。
 このことは日本も含め各地に起こっており、特に戦後は「巷の神々」のごとく多くの新興宗教が生まれ、人々を救済するとして来ました。しかし、その実態の多くは集金システムに他ならない例も多かったのではないでしょうか。
 同様な事例はUFO・アダムスキー氏に関連しても言えることで、アダムスキー氏の死後、これまでも自称コンタクティーや自称超能力者の話が出ては消えて行ったことも確かです。
 多惑星文明へのあこがれは、それ程、私達各人が抱いているものであり、それを狙う者も多く出現してしまう地球の現状があるのです。私達はハトのように穏やかであると同時にヘビのように賢明でならねばならないのはそれ故です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落145

145 Some self-acclaimed Truth Centers are using this emotional hypnosis, induced by various methods. Innumerable individuals are testifying to healings but permanent healing or the regeneration of the body must be attained through an understanding of the conditions to be dealt with, and the execution of all actions must be taken in a free and conscious state of will. True faith is not a state of self hypnosis, it is a knowing, a willing of the personal ego will to the guidance of the All Intelligent Cause Will. The Will is the man and if the Will is restricted or held in dominance by another the individual ceases to exist as a thinking, reasoning being. Man must understand the forces of his being and control those forces to bring about the desired effects in his life.
145 幾つかの自称真理センターは、様々な方法で誘導される、この感情催眠を用いています。無数の個々人が癒しについて証言していますが、永続的な癒し或いは肉体の再生は取り扱わるべき条件を理解した中で得られるものであり、全ての行為の実行は自由で意識的な意志状態の中で行われなければなりません。真の信仰は自己催眠の状態ではなく、知っていることであり、個人的な自我の意志が全知の因意志の導きに喜んで従うことです。意志とは人そのものであり、もしその意志が他の者によって制限を受け、或いは支配下に捕捉されるようなことがあれば、その者は考え、推理する存在ではなくなります。人は自分自身の存在の諸々の力を理解し、自分の生涯の中で望ましい結果をもたらすようそれらの力を制御しなければなりません。




【解説】
 真に私達が救われる為には、一時的な催眠状態や恍惚状態では達成される筈もありません。何より、日常的、継続的な心境変化、宇宙的理解と実践行動による体験が必要であるからです。そのような一時的な恍惚状態は多くの場合、自分の意志を消滅させて指導者の意志に置き換える為、その後はもはやその本人は自分そのものを失ってしまうことにもなりかねません。危険な行為と言えるのです。
 本項はすぐに結果が出るような神秘に向かう傾向に対して、警鐘を鳴らすと同時に、かつて仏陀が説いたように日々の覚醒の中で理解を拡げ、宇宙の法則(法)に沿った生き方を歩めとする教えとなっています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落144

144 Did you ever attend a camp-meeting where the participants threw themselves into such a high emotional state that they were finally hypnotized into performing things they could never have done when in a normal state of consciousness? After coming out of this emotional spell they were asked if they knew what they had done and the answer would be a negative one. All that they were conscious of was the fact that the Holy Spirit had them under control. This proves that they were under an imposed influence which deprived them of their power of reasoning and will.
144 貴方はこれまで、参加者達が、このような激しい感情状態に陥った結果、最終的には催眠状態にかかり、正常な意識状態では出来ないような事柄を成し遂げるような野外集会に参加したことはありますか。この感情の魔法から抜け出した後、彼らは自分達が何を成したかを訊かれますと、否と回答するでしょう。彼らが意識していたことの全ては、聖なる魂が自分達を統率していたという事実だけです。このことは彼らが自分達から推論と意志の力を奪った、ある押し付けられた影響力の下にあったことを示しています。




【解説】
 1960年代後半、米国ではヒッピーと称される若者達が反戦運動も含めて野外集会を通じた活動を行っていました。おそらく同種の集会が様々な主張の下、全米各地で起こっていたのかも知れません。
 同様な事例が日本にもあったのかも知れませんが、多くは”火渡り”その他の行者が行う奇跡として残っているものと思われます。
 とかく私達は通常では行い得ない過酷な行為を、痛みを感じることなく実行して見せる者を超人として称賛しますが、その実態について良く理解しなくてはならないということでしょう。単なる既存感覚の一時的鈍化であるかも知れないからです。
 私達は元来、どのような目的で、これら向上の道を歩もうとして来たのか、再度考え、一時のショーのような奇跡には近づくべきではないのです。もっと広い宇宙の理解の下に息づいた自然の生活こそ目指すべきでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落143

143 Religion in the early days held the upper hand over the masses through such actions as this. The Soul-seeking populace were thrown into a state of emotional hypnosis which made them an easy prey to the more clever individuals who perpetrated such methods of worship.
143 初期の頃の宗教は、これと同様な行動を通じて大衆を支配しました。魂を求める民衆は感情的な催眠状態に陥れられ、このような礼拝の方法を実施したより悪賢い者達へのたやすい餌食になってしまったのです。



【解説】
 歴史を見れば、メキシコ・アステカ王国を征服したコルテスやペルー・インカ帝国を滅ぼしたピサロ等々、南米へのヨーロッパ諸国の侵略にはキリスト教の信仰を拡げるという大義名分がありました。しかし、その名分の下に行われたのは略奪であり、殺戮であった訳です。
 もちろん、今日そうであるようにその後、この地域はカトリック信仰の地となった訳ですが、実際に行われていたのは、本文に記されているような「新宗教」による素朴な民の支配であったことに間違いはないでしょう。
 そういう意味では、「宇宙文明」という新しい分野が登場したことによって、同様な懸念を抱くのも当然なことです。事実、UFO目撃が顕著になった1950年代から、UFOを宗教化する動きが、人々に危機をあおって金品を集める者も出たことがあるのです。更に最近では地球規模の変動期に入る中で、人々の不安を突いて、恐怖を助長する傾向も出始めています。私達はこれに対して、自らの良識と経験を最大限生かして、真実なるものを見極めることが大変大事な時代に入りつつあります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落142

142 Is it not true that when a hypnotist wishes to put a subject under his control he suggests something which he asks him to hold steadily in his mind? If the subject does this he becomes the victim of the hypnotist's will and is forced to obey whatever thought is presented to him. The hypnotist can make his subject believe anything that he tells him. He can cause the individual to eat onions thinking that they are apples and he will not discern the difference, which proves that the subject has lost his reasoning as well as his will power.
142 催眠術者が被術者を自分の支配下に置こうとする際、術者は被術者に何かを自分の心に常に保持しておくようほのめかすことは、本当に行われていることではないでしょうか。もし被術者がこのようなことをするなら、被術者は術者の意志の餌食になり、自分に示されるどのような想念にも従わざるを得ないことになります。催眠術者は自分の被術者を自分が語るどのようなことをも信じさせることが出来るようになります。術者はその者にタマネギを食べさせ、それらがリンゴであると思わせることも出来ますし、その者が違いを見分けることはなく、そのことは、自分の意志力同様、推論の力も失っていることを示しています。




【解説】
 宗教的儀式その他で問題となるのは信者が指導者に盲目的に従うあまり、自ら考え思考して何かをつかむのではなく、指導者の支配に完全に委ねてしまうことです。その極端な例は本文にあるような催眠術の場合と言えるでしょう。
 実はこのテーマは大変難しい内容だとも言えるのです。即ち、一方では”素直になれ”と説いている訳ですが、もう一方では自らの判断を相手に委ねてはダメだとしている訳です。そのどちらの極端においても問題があるということかを思われます。即ち、指導者の言動であってもそれが私自身にとって適切な内容か、よく吟味して消化せよということかと思います。もちろん相手の教示を受け止めることが第一なのですが、その後はその何処が優れているのかを自身で十分に吟味消化して良いものであれば努めて身に付けるということでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落141

141 Religion and so-called spiritual teachings have not, in most cases, brought true realization to the heart of humanity. Some of these organizations practice rituals and affirmations which produce a temporary intoxication during the performance of the rites but tend towards a tremendous "let down" after the service has been completed. Most of the individuals attending, upon returning to their worldly pursuits revert to the old ways where the survival of the fittest attitude takes over, and man continues to take advantage of his brother instead of being his brother's keeper. In the religious sanctuary the individual feels that he would help anyone according to their needs and where hate had been, there arises an emotion that is interpreted as love, but outside of the sanctuary these emotional influences change, which proves that they were nothing more or less than a form of hypnosis induced by the service that he attended.
141 宗教そしていわゆる精神主義的教えは、ほとんどの場合、人間の心の底に真の悟りをもたらしては来ませんでした。これらの組織のいくつかでは、その間だけの一時的な陶酔を作り出す儀式や宣誓を実施しますが、その礼拝が完了した後は、とてつもない「落ち込み」をもたらす傾向があります。出席している個々人のほとんどは、それぞれの世俗的追求の場に戻るや、適者生存の原理が支配する昔ながらの方式に復帰してしまい、人は自分の兄弟の後見人になる代わりに自分の兄弟を利用し続けるのです。宗教的な聖域の中では各自は必要があれば誰をも助けようと感じ、憎しみがあった所でも愛と解釈される感情が湧き起こるのですが、その聖域の外側ではこれら感情の影響は変わってしまい、自分が出席した礼拝によって誘引された催眠の形態以上の何物でもなかったことを立証するのです。



【解説】
 よく海外諸国では、人は宗教には忠実で、信仰する神の前では敬虔な信者である一方、教会やモスクの外に出ると、他者との厳しい商売に明け暮れる姿を見るものです。つまり自らの神に対する心持は真剣そのものなのですが、他者や商売相手、生活のなりわいの中にあっては、如何に相手から利益を得るかが第一となるのが普通なのです。
 その為、人々は互いを信じることが出来なくなり、犯した罪は全て宗教が中和して呉れるということかも知れません。
 しかし、ここでは私達が真に成長して行く為には、宗教儀式に頼ってはダメだと説いているのです。一人一人の日常の生き方が宇宙本来の波動に沿っていなければならないとしており、人によらず法(哲学原理)によって生きよとするかの仏陀の教えと近いものとなっています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落140

13 FREE WILL OR SELF-HYPNOTISM?
140 The choice is yours, for the acts of today bring the rewards of tomorrow. Enjoyable rewards will come to those who are living according to the laws set in motion by Cause Intelligence - giving honor to the All-Creative Principle of Life, and such honor does not incorporate the characteristics of emotionalism or self hypnotism.
第13章 自由意志か自己催眠か
140 選択権は貴方自身にあります。何故なら、今日の行動は明日の報いをもたらすからです。因なる知性によって起動させられている諸法則に従って生きる者、生命の全ての創造的法則に栄誉を捧げている者には、喜ばしい報いが訪れることでしょうし、このような栄誉は感情主義の性質のものや自己催眠とは組することはないのです。




【解説】
 前章(第12章)では私達が各自の内面にある真の姿に生まれ変わる必要があることを学びました。しかし、次なる課題はそれをどうやって実現するかになります。
 これに対し、これまでも教師と称する者が現れ、ワザを用いて各自を一時的に高揚させ、或は自己催眠にかけて一時的な思考麻痺を起こさせる例があったのです。
 しかし、これらの結果は、長続きせず真の覚醒とは言えないものでした。真の覚醒とは自ら宇宙の法則を知覚し、その法則を享受しながら、その法則の下に生きることであり、これら一時的な麻痺状態とは内容が全く異なるものです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落149

149 Newness, constant action, progression of thought, substitution and replacement of ideas keeps one in pace with life. If you seek a broader understanding of the cosmos you need not affirm or deny but use your emotional power with reason for the betterment of yourself and others. Control your emotions instead of being a slave to them, for uncontrolled emotion which is temporary self-hypnosis is the cause of crime. You may never take the life of a fellow-being but if you indulge in self-hypnosis you will be guilty of killing your own soul.
149 新しさ、絶えざる行動、向上する想念、アイデアの交換や取替えは人を生命に遅れず付いて行かせます。もし貴方が宇宙のより広い理解を求めるなら、貴方は貴方の感情の力を肯定も否定もする必要はなく、貴方自身と他の人達の向上の為に用いる必要があるのです。貴方は感情の奴隷になるのではなく、それらを制御するのです。何故なら、制御されない感情は一時的な自己催眠であり、犯罪の原因であるからです。人は決して仲間の命を奪ってはならないのですが、もし貴方が自己催眠に身を任せるとしたら、貴方は貴方自身の魂を殺す罪に問われることになるからです。


【解説】
 私達は想念・印象に対してどのように向き合うべきか、本項は教えています。
 先ずはそれら想念・印象を感受する自分(自我)があり、やって来る想念・印象がある訳ですが、第13章ではその内、想念・印象を受け止めるべき自分自身を他人任せにしたり、自己催眠状態にして放棄してはならないと諭しています。
 重要な点は私達の進歩の上からは自分(自我)を育成することが重要であり、想念・印象は常に宇宙に湧き出ているということでしょう。それらの資源を適時適切に活用しながら、人生を歩んで行けば良いことになります。
 その為には、より良い想念・印象に対して門戸を開放すると同時に、私達自身がそれを如何に自分に取り入れ応用するか自らの統制化で全てを実践することかと思われます。絶えず新しいアイデア、想念・印象を呼吸し、それらを他者の為に活用すること、行動することが重要です。どのような人生を歩むかはご自身が決めるべきもので、良き人生、精進の道を歩もうとするご自身の意志がその行く末を定めるものとなります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落148

148 The Christ said, "Fear not the man that slays the body but fear the man that slays the soul." This individualized soul is the reasoning and will-power of man.
148 キリストは言いました。「肉体を殺す者を恐れず、魂を殺す者を恐れよ」と。この個別化された魂とは人間の推論と意志の力のことです。


【解説】
 既にアダムスキー氏の著書をご覧になっている方はご存知のように、地球はイエスが来訪するずっと以前から様々な惑星から多くの人々が移住して来た惑星でありました。多くの問題児の収容場所でもあったと言われています。
 本項はイエスが当時既にこれら悪人が善良な人々をたぶらかし、支配しつつあったことを警告していたことを意味しています。最初は相手を感心させ、相手を惹きつける一方で最終的には相手の意志を弱めて自分達の教義に染め上げ、自分達の思い通りに行動させるというやり方でしょう。
 私達各人にとって、自我は問題である一方で、それが無くてはならないものであることを十分自覚する必要があります。重要なのは自我を本来の姿に育成することであり、自らの魂を他者に売り渡すことではないのです。
 現代に生きる私達はイエスの時代に比べて格段に魂を切られる危険に取り囲まれています。多くの誘惑があり、誘いの手が差し出されています。それらの誘いに乗らないこと、自らの信念を揺るぎないものとして自分の道を歩まなければなりません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落147

147 Success in any endeavor comes not through self-hypnosis but through self-control. The perverted will is the cause of all mortal suffering but that suffering cannot be permanently lessened by a mere suppression of the will through any form of hypnosis. The will and understanding must be united to produce a worthwhile life of service and accomplishment. Emotionalism can very easily produce illusionary effects and lift an individual into a temporary state of ecstacy but it will never bring about the regeneration of the mortal body or the changing of the ego-will to the cause-will which is necessary for an all-inclusive understanding of life and the cosmos. There is but one way, into the sheepfold and that is through the expansion of conscious awareness in the field of understanding and a systematic training of the will rather than the deadening of the will.
147 どのような努力においても成功とは自己催眠を通じてではなく、自己統制を通じてもたらされます。堕落した意志が全ての死すべき苦難の原因ですが、その苦難はどんな形をとるにせよ、催眠からの意志の単なる抑制からでは永久に緩和されることはありません。意志と理解は有意義な奉仕と業績の人生を作り上げる為に統合させなければなりません。感情主義は大変容易に幻想上の諸効果を作り上げることが出来、個人を一時的な恍惚状態に引き上げることが出来ますが、死すべき肉体の再生や生命と宇宙の全包含的理解に必要な自我の意志の因の意志への転換をもたらすものではありません。目的とする羊の囲いには唯一つの道しかなく、それは理解という分野における意識的気付きの拡張を通じてであり、意志を強めるのではなく、意志を系統的に訓練することによるのです。


【解説】
 結局のところ、私達は自らの自我と生涯を共にして人生を歩んで行かなければなりません。いくら問題があろうと、現状で見苦しい状況にあろうともそれを自分の姿を写す鏡として認める必要があります。
 もちろんその自我が本来の道を辿るようになれば、その状況も変化します。そういう意味で私達の未来は明るいとも言うことが出来ます。
 しかし一方で、一時の光悦状態や他人の意志に委ねた生活を送ることはこの問題の自我が現実に直面しないこととなり、「原因と結果」の因果関係を学習するチャンスを失くしている点に注意しなければなりません。
 長い時間を掛けても達成しなければならないことは、私達の自我が宇宙を流れる法則性を学び、経験することによって、その存在を自覚することなのです。「悟り」という意味合いはその状態を示唆しています。ひとたび私達がこの法則性を自ら知覚すれば、以後次々に万物の真の姿が視界に広がり、実は私達は素晴らしい宇宙の庭の中に暮らしていることが分かるということでしょう。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落146

146 It is true that many effects similar to the desired actions can be produced through self-hypnosis but when the person has returned to his normal state of mind he is unaware of the process by which he gained the experience. It therefore does not benefit him for he is never able to contact that particular experience again, and he has weakened his will. The Will is the controlling element of man's being - the element that makes the individualized consciousness a man or a beast, god or devil.
146 望んでいた行動と類似した多くの結果が、自己催眠を通じて作り出され得ることは確かですが、自分の心の正常な状態に戻れば、その者は自分がその体験を得たプロセスに気付くことはありません。それ故、その者にとって恩恵をもたらすものではないのです。何故なら、その者がその特別な体験と再び接触することは出来ず、その者は自分の意志を弱めてしまったからです。意志とは人の存在を支配する要素であり、個々の意識を人にするか野獣にするか、神にするか悪魔にするかを決める要素なのです。




【解説】
 既に私達はこれまでの学習経過から、自分の成功体験が重要であることを知っています。その理解には、宇宙にはくまなく一定普遍の法則が流れており、自らが紡いだ原因が積み重なって結果が生じることの自覚がある筈です。
 つまり、同様な心境と行動を積めば、再び同種の成果が得られることを知っているのです。これら自ら悟った法則性は何度か同種の経験を積み重ねればご自身にとって次第に揺るぎない法則になることでしょう。もちろん反対に失敗事例はそれに至る過程を考察して次回からその誤りを改めることになるのです。
 いずれにせよ、この間、自らの体験過程をよく覚えていることが大切で、ましてや他人の意志に自らを委ねることをしていては記憶も体験も残らずに、全く意味のないことになります。
 私達は長い道程の中を歩んでいます。どの道を選択するか、何処を目指すのかは各自の意志に任されており、私達は自らの人生を自分の意志で選別、進んでいく必要があるのです。そういう意味から本項で著者は意志が重要だと指摘しているのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落145

145 Some self-acclaimed Truth Centers are using this emotional hypnosis, induced by various methods. Innumerable individuals are testifying to healings but permanent healing or the regeneration of the body must be attained through an understanding of the conditions to be dealt with, and the execution of all actions must be taken in a free and conscious state of will. True faith is not a state of self hypnosis, it is a knowing, a willing of the personal ego will to the guidance of the All Intelligent Cause Will. The Will is the man and if the Will is restricted or held in dominance by another the individual ceases to exist as a thinking, reasoning being. Man must understand the forces of his being and control those forces to bring about the desired effects in his life.
145 幾つかの自称真理センターは、様々な方法で誘導される、この感情催眠を用いています。無数の個々人が癒しについて証言していますが、永続的な癒し或いは肉体の再生は取り扱わるべき条件を理解した中で得られるものであり、全ての行為の実行は自由で意識的な意志状態の中で行われなければなりません。真の信仰は自己催眠の状態ではなく、知っていることであり、個人的な自我の意志が全知の因意志の導きに喜んで従うことです。意志とは人そのものであり、もしその意志が他の者によって制限を受け、或いは支配下に捕捉されるようなことがあれば、その者は考え、推理する存在ではなくなります。人は自分自身の存在の諸々の力を理解し、自分の生涯の中で望ましい結果をもたらすようそれらの力を制御しなければなりません。


【解説】
 本人が何らの自覚のないまま、一時的、一方的な施術体験を受けたとしても結局はその状態は長続きすることはなく、そのまま他人の意志に従っていては、本人の意志を弱めるだけのことになりかねません。特定な(宗教)団体に属することは、このような問題もあるという訳です。
 もちろん、全ての団体に問題があるとは言いたくないのですが、組織を維持、発展させるには収入源が必要であり、入会者を確保する上から、人集めのイベントが求められることになります。
 しかし、一方で真の求道者は他人の助けを借りずに、自ら沈想、探求して真理を自覚しようと努めます。丁度、仏陀が竹林で瞑想したように、大自然の中に真理・法則を自覚しようと探求を続けたようにです。原始仏教ではそれを「サイの角(つの)」のように一途に行うことだと教えています。本文で言う自らの意志で道を求める作業がそこにあります。
 本来、この種の修行は自分自身の中に備わっている宇宙的要素を発見し、それに親しむためのもので、先の本文にあったように「自分の手足より近い場所」にその捜し求めるものがあることを悟ることが究極の目的でもあります。遠くを求める必要はなく、自身の中に捜し求めるものがあるということです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落144

144 Did you ever attend a camp-meeting where the participants threw themselves into such a high emotional state that they were finally hypnotized into performing things they could never have done when in a normal state of consciousness? After coming out of this emotional spell they were asked if they knew what they had done and the answer would be a negative one. All that they were conscious of was the fact that the Holy Spirit had them under control. This proves that they were under an imposed influence which deprived them of their power of reasoning and will.
144 貴方はこれまで、参加者達が、このような激しい感情状態に陥った結果、最終的には催眠状態にかかり、正常な意識状態では出来ないような事柄を成し遂げるような野外集会に参加したことはありますか。この感情の魔法から抜け出した後、彼らは自分達が何を成したかを訊かれますと、否と回答するでしょう。彼らが意識していたことの全ては、聖なる魂が自分達を統率していたという事実だけです。このことは彼らが自分達から推論と意志の力を奪った、ある押し付けられた影響力の下にあったことを示しています。




【解説】
 本章に入ってから、何故著者は「自己催眠か自由意志か」という命題について、章を改めて説く必要があったのかについて考えて来ました。その結果、辿りついたのは以下の結論でした。
 即ち、私達の発達の過程としては、まず自己の問題提起として自我の専制問題があり、想念の発動結果として感情の暴走というものがあります。それへの対処として心を受容的な姿勢に改変し、想念・印象を感受出来るよう改める訳ですが、外部からの印象を無制限に受け入れることにも問題があるということです。
 つまり、邪悪な者達が多く棲む地球においては、他人を支配し、隷属させようとする者も多く、本来道を求める者に対しても、餌食にしようとする者がいます。一見、もっともらしい主張をしていても、その中身は醜い団体も多いのです。そのような現状の中では、しっかり自立し、自らの判断で良否を見極める必要がある訳で、あらゆるものを一律に受容する態度は良くないということでしょう。他者の言いなりになることは危険でもあるのです。
 従って、全ては自らの責任において自由な意思で行われ、自分の力で印象・想念を監視し適切なものを受け入れる覚悟がどうしても必要ということになります。自分で結果を味わい、次に応用することが重要なのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落143

143 Religion in the early days held the upper hand over the masses through such actions as this. The Soul-seeking populace were thrown into a state of emotional hypnosis which made them an easy prey to the more clever individuals who perpetrated such methods of worship.
143 初期の頃の宗教は、これと同様な行動を通じて大衆を支配しました。魂を求める民衆は感情的な催眠状態に陥れられ、このような礼拝の方法を実施したより悪賢い者達へのたやすい餌食になってしまったのです。




【解説】
 古代人は現代人よりはるかに純心であった訳で、時の為政者は人々を様々な手法を用いて光悦状態にさせ、言わば催眠状態の中で自らに従順にさせて来たものと思われます。もちろん本項が示唆している「宗教」とはキリスト教も含まれる訳です。
 ヨーロッパに行って分かることは、教会が全ての中心であり、人々の生活の隅々にまで浸透していたことです。一見理想的なように思われますが、実際に行われていたことは、異端者への見せしめや宗教指導者への権威の集中でありました。
 確かに荘厳な教会内部で執り行われる儀式は当時の人々の厚い信仰心とあいまって、人々を一時的な光悦状態にさせたものと思われます。また庶民の貧しい生活の中から、このような教会建造物を建てるには、多くの負担を庶民がしていたことは間違いありません。
 問題は人々が如何にして真理を学ぶかにある訳で、指導者はその一点に目標を定める必要があるのです。しかし地球においては依然として本項のような事態が起こっており、中東各地で起こっている野蛮な行為は背景に本項で説くマインドコントロールがあると見なければなりません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落142

142 Is it not true that when a hypnotist wishes to put a subject under his control he suggests something which he asks him to hold steadily in his mind? If the subject does this he becomes the victim of the hypnotist's will and is forced to obey whatever thought is presented to him. The hypnotist can make his subject believe anything that he tells him. He can cause the individual to eat onions thinking that they are apples and he will not discern the difference, which proves that the subject has lost his reasoning as well as his will power.
142 催眠術者が被術者を自分の支配下に置こうとする際、術者は被術者に何かを自分の心に常に保持しておくようほのめかすことは、本当に行われていることではないでしょうか。もし被術者がこのようなことをするなら、被術者は術者の意志の餌食になり、自分に示されるどのような想念にも従わざるを得ないことになります。催眠術者は自分の被術者を自分が語るどのようなことをも信じさせることが出来るようになります。術者はその者にタマネギを食べさせ、それらがリンゴであると思わせることも出来ますし、その者が違いを見分けることはなく、そのことは、自分の意志力同様、推論の力も失っていることを示しています。




【解説】
 これまでの歴史の中で多くのカリスマ的指導者が現れて民衆を誤った方向に導いて来たことは歴史が証明しています。同様に宗教や精神分野でも似たような事態が起こっていたということでしょう。人々は神秘を好む為、また一時的な光悦感を得る為に、そのような誤った道筋を辿ることが多いとも言えるでしょう。
 そもそも何故著者は本章を新たに設け、「自由意志か自己催眠か」という課題を取り上げたかについて、私達も考える必要があります。これについては私達の実生活の中に類似した多くの要素があるからだと私は考えます。
 毎日のテレビや新聞その他メディアを通じて私達は誰か支配者の意向に沿った形で絶えず一定の方向の情報を与えられ、やがてそれを受け入れて行く状況にあるようです。
 世の中に出回る情報は真実ばかりとは限りません。現に宇宙や他惑星に関する情報は包み隠され、真実とはかけ離れた状態のままですが、それらは為政者の望むところでもある訳です。
 イエスが十字架に掛けられた2000年余の昔から、地上は脈々と為政者の勢力が支配して来た訳で、それらに対処する上で、情報操作やマインドコントロールには注意する必要があるのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落141

141 Religion and so-called spiritual teachings have not, in most cases, brought true realization to the heart of humanity. Some of these organizations practice rituals and affirmations which produce a temporary intoxication during the performance of the rites but tend towards a tremendous "let down" after the service has been completed. Most of the individuals attending, upon returning to their worldly pursuits revert to the old ways where the survival of the fittest attitude takes over, and man continues to take advantage of his brother instead of being his brother's keeper. In the religious sanctuary the individual feels that he would help anyone according to their needs and where hate had been, there arises an emotion that is interpreted as love, but outside of the sanctuary these emotional influences change, which proves that they were nothing more or less than a form of hypnosis induced by the service that he attended.
141 宗教そしていわゆる精神主義的教えは、ほとんどの場合、人間の心の底に真の悟りをもたらしては来ませんでした。これらの組織のいくつかでは、その間だけの一時的な陶酔を作り出す儀式や宣誓を実施しますが、その礼拝が完了した後は、とてつもない「落ち込み」をもたらす傾向があります。出席している個々人のほとんどは、それぞれの世俗的追求の場に戻るや、適者生存の原理が支配する昔ながらの方式に復帰してしまい、人は自分の兄弟の後見人になる代わりに自分の兄弟を利用し続けるのです。宗教的な聖域の中では各自は必要があれば誰をも助けようと感じ、憎しみがあった所でも愛と解釈される感情が湧き起こるのですが、その聖域の外側ではこれら感情の影響は変わってしまい、自分が出席した礼拝によって誘引された催眠の形態以上の何物でもなかったことを立証するのです。




【解説】
 これまで自己の改革にどれほど宗教や精神主義(スピリチュアル)が役立っているかについて、著者は私達に問い掛けています。もちろん多くの人がその分野での学習を経て目覚めて行った訳ですが、依然として大多数の者は益にもならない宗教やスピリチュアルと未だに係っていることにも注意したいものです。
 実は先日、東ヨーロッパに友人と旅行に行って来たところです。街並みは古くはローマ帝国の時代に遡る建造物からはじまり、最も栄えた18世紀19世紀の建物の中に現在も多くの人々の暮らしがありました。中でも中心となすのが協会であり、大聖堂が君臨しています。そこで宗教指導者が全てを取り仕切る社会が存在していた訳です。人々は日々の祈りを教会の中で捧げる一方、日々の商売に従事する姿は基本的に今も変わりありません。
 しかし、本項では教会の中、あるいはセレモニーの中で一時的に光悦感で満たされたとしても、日常生活の中に何らの反映が無ければ意味は薄いと指摘しています。つまりは、専門家集団(教団)に委ねることを止めて、自らの探究心や感性を拠り所として、身辺を流れる宇宙的波動を取り入れ、自らの暮らしに役立てる努力こそ、重要だということです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第13章-段落140

13 FREE WILL OR SELF-HYPNOTISM?
140 The choice is yours, for the acts of today bring the rewards of tomorrow. Enjoyable rewards will come to those who are living according to the laws set in motion by Cause Intelligence - giving honor to the All-Creative Principle of Life, and such honor does not incorporate the characteristics of emotionalism or self hypnotism.
第13章 自由意志か自己催眠か
140 選択権は貴方自身にあります。何故なら、今日の行動は明日の報いをもたらすからです。因なる知性によって起動させられている諸法則に従って生きる者、生命の全ての創造的法則に栄誉を捧げている者には、喜ばしい報いが訪れることでしょうし、このような栄誉は感情主義の性質のものや自己催眠とは組することはないのです。


【解説】
 一日一日の暮らし方が私達それぞれの明日を造り上げているのです。毎日を宇宙を流れる法則に沿って生きることが調和した未来を生み出します。前章では私達の永年の課題である「感情」のコントロールについて学んで来ましたし、種々の悪影響について考察して来ました。本章ではその上に立って、本当の意味での自由意志について学ぼうとしています。
 本章における最初の項として私達が本来享受すべき宇宙的生活は全て宇宙の創造的法則によってもたらされるものであり、感情とは自己催眠とかとは一切無縁のものだと説いています。
 言い方を変えれば、私達がこれまで自ら、或いは他者の感情に支配された生き方や自己催眠により自らの意志を失ったまま行動する結果、多くの失敗や悲惨な出来事を生み出して来たことを十分に反省し、より穏やかで生命力に溢れた法則にこそ従う必要があるという訳です。
 このような自らの心の安定性を図ることは仏教では昔から教えられて来たところですが、絶えずやって来る外乱に対し、自分の感覚の過剰反応や裁きの姿勢を取り去って、ありのままを受け入れ、対処する自由な心境が大切だと思うものです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落149

149 Newness, constant action, progression of thought, substitution and replacement of ideas keeps one in pace with life. If you seek a broader understanding of the cosmos you need not affirm or deny but use your emotional power with reason for the betterment of yourself and others. Control your emotions instead of being a slave to them, for uncontrolled emotion which is temporary self-hypnosis is the cause of crime. You may never take the life of a fellow-being but if you indulge in self-hypnosis you will be guilty of killing your own soul.
149 新しさ、絶えざる行動、向上する想念、アイデアの交換や取替えは人を生命に遅れず付いて行かせます。もし貴方が宇宙のより広い理解を求めるなら、貴方は貴方の感情の力を肯定も否定もする必要はなく、貴方自身と他の人達の向上の為に用いる必要があるのです。貴方は感情の奴隷になるのではなく、それらを制御するのです。何故なら、制御されない感情は一時的な自己催眠であり、犯罪の原因であるからです。人は決して仲間の命を奪ってはならないのですが、もし貴方が自己催眠に身を任せるとしたら、貴方は貴方自身の魂を殺す罪に問われることになるからです。


【解説】
 章の最後にあたり、著者は「自由意志」対「自己催眠」について、ポイントをとりまとめて私達に示しています。
 宇宙に流れる生命力は私達に多くの恵みをもたらして呉れますが、その生命力に追いついて行く為に、或いはその生命力に同調する為に、私達は何をしなければならないかを示したのが、冒頭の言葉です。
 宇宙に流れる生命力は実に活発であり、常に新たな展開を見せる等、創造的な波動であると言えるでしょう。それ故、私達がそれと同期して、恵みを多少なりとも受けるには、新鮮さや活発な行動性、更には想念活動、思考活動を自由で柔軟なものに保つ必要があります。そのように呼応出来る波動を保つことで、身体はより健康状態を保つ訳で、全身の細胞が歓びで湧き立つような充実した生涯を送ることが出来ます。
 一方で、このような状態を保つ上での課題は、私達自身の持つ不安定な感情です。これらは内外ともに大きな力を持っていることから、それらを野放しにするのではなく、制御することが必要だとしています。この場合、重要なのは本文で示されているように、それらを統制した状態の中で、その力を有益な方向に活用するということでしょう。これらの感情を否定したり、肯定したりして自分を決め付けることは意味がないことも述べられています。私達が持つ感情の力をより良い目的の為に活用すべきだとしている点も注目したい所です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落148

148 The Christ said, "Fear not the man that slays the body but fear the man that slays the soul." This individualized soul is the reasoning and will-power of man.
148 キリストは言いました。「肉体を殺す者を恐れず、魂を殺す者を恐れよ」と。この個別化された魂とは人間の推論と意志の力のことです。



【解説】
 初期のキリスト教徒が迫害を受けた際に、思ったであろうキリストのこの言葉は、今日の私達についても当てはまる言葉となっています。
 多くの迷える者が存在する中で、巧みにそれらの者を取り込んで、自分達の組織の働きバチに仕立てようとする者も覆い筈です。私達は、油断も隙も無い世の中に暮らしている訳で、全ての情報については、鵜呑みにせず、自ら考える(本項でいうreasoning推論する)こと、例えどのような誘いがあっても自ら選択する意志の力を発揮することが必要です。
 先日もある会でお話したのですが、最近"George Adamski A Herald For The Space Brothers"という本がオランダで出版されていることが分かりました。早速、入手したところ、これまでになくアダムスキー氏の著作が数多く紹介されており、著作のリストも整備されていて好感が持てました。念のため、英国の友人にこの本について問い合わせた所、思わぬ返事が返って来たのです。
 その友人によれば、その内容はアダムスキー氏の著作を紹介していて一見、好意的に見えるが、肝心な所でその主旨を捻じ曲げており、その著者の信奉する別の団体の主張に誘導しているという訳です。
 実は、最近、日本でもアダムスキー氏に類似した主張をするUFO団体が多く存在するようです。私自身はそれらの個別の内容について知るものではありませんが、例え「言葉の上では」同じような主張をしているからと言って、100%それらを鵜呑みにして信じることは危険です。自らの魂、意識の声、印象に従って、真実を見抜くことが必要です。これについては、そのイギリスの友人は"How to know a space person"というアダムスキー氏の著作を参考資料として送ってくれました。それはアダムスキー氏が土星旅行に行く前の頃、パロマーの自宅に当時、宇宙人が訪ねて来た時の話で、宇宙人は決して自ら、身元を明かすことはなく、各自自分の意識でそれを感じ取ることが必要だと述べられています。
 自分の道は自分で切り開くということかと思います。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落147

147 Success in any endeavor comes not through self-hypnosis but through self-control. The perverted will is the cause of all mortal suffering but that suffering cannot be permanently lessened by a mere suppression of the will through any form of hypnosis. The will and understanding must be united to produce a worthwhile life of service and accomplishment. Emotionalism can very easily produce illusionary effects and lift an individual into a temporary state of ecstacy but it will never bring about the regeneration of the mortal body or the changing of the ego-will to the cause-will which is necessary for an all-inclusive understanding of life and the cosmos. There is but one way, into the sheepfold and that is through the expansion of conscious awareness in the field of understanding and a systematic training of the will rather than the deadening of the will.
147 どのような努力においても成功とは自己催眠を通じてではなく、自己統制を通じてもたらされます。堕落した意志が全ての死すべき苦難の原因ですが、その苦難はどんな形をとるにせよ、催眠からの意志の単なる抑制からでは永久に緩和されることはありません。意志と理解は有意義な奉仕と業績の人生を作り上げる為に統合させなければなりません。感情主義は大変容易に幻想上の諸効果を作り上げることが出来、個人を一時的な恍惚状態に引き上げることが出来ますが、死すべき肉体の再生や生命と宇宙の全包含的理解に必要な自我の意志の因の意志への転換をもたらすものではありません。目的とする羊の囲いには唯一つの道しかなく、それは理解という分野における意識的気付きの拡張を通じてであり、意志を強めるのではなく、意志を系統的に訓練することによるのです。



【解説】
 本項で表現されている「羊の囲い」は、私達が目指すべき目的地として述べられていますが、それは聖書で言う迷える子羊達を羊飼いが集める先にある囲いであることを意味しています。その囲いの中入ることが出来れば、より安全で安定した生涯を送れるという訳です。
 さて、本項で度々出現する自己催眠(self-hypnosis)については、多少考える必要がありそうです。著者は単に催眠術について述べているのではなく、自己催眠と規定しているからです。「自己」という言葉には「自分で自分を」という意味合いがあるように思います。つまり、自我が自我自身を催眠状態にするという意味も含まれているように思うからです。古来から日本でも念仏を何度と無く唱えれば成仏するという教えがありました。その中身として念仏を唱えることで、自己催眠的な状況に陥るのであれば、本項に言う問題が発生することになります。
 実は、さまざまな宗教の中には、こうしたある種の行を通じて、恍惚感を得る要素が多いのではないかと懸念しており、それぞれの主張は異なるものの、やっていることは皆同じということも考えられます。中でもある特定の人物に帰依することで、自己の意志を弱めてしまうことは危険だと著者は指摘しており、自我を無くすということだけでは良くないということが分かります。
 それに対して、自我を自分で統制し、生命の包括的理解に向けて訓練することが最も必要だとまとめています。意思を強くするのではなく、拡げること、様々な分野を積極的に受け入れ、自分の間口を広げることを目指せと言っているように思います。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落146

146 It is true that many effects similar to the desired actions can be produced through self-hypnosis but when the person has returned to his normal state of mind he is unaware of the process by which he gained the experience. It therefore does not benefit him for he is never able to contact that particular experience again, and he has weakened his will. The Will is the controlling element of man's being - the element that makes the individualized consciousness a man or a beast, god or devil.
146 望んでいた行動と類似した多くの結果が、自己催眠を通じて作り出され得ることは確かですが、自分の心の正常な状態に戻れば、その者は自分がその体験を得たプロセスに気付くことはありません。それ故、その者にとって恩恵をもたらすものではないのです。何故なら、その者がその特別な体験と再び接触することは出来ず、その者は自分の意志を弱めてしまったからです。意志とは人の存在を支配する要素であり、個々の意識を人にするか野獣にするか、神にするか悪魔にするかを決める要素なのです。


【解説】
 そもそも、どのような想念を抱こうとしているのかによって人間の価値は決まるという訳です。その想念を選択し、自らの心情とするのは意志であり、あらゆる種類の催眠的要素はその意志を抹殺するものだと本項は警告しています。
 私達の日常は、失敗や成功から出来上がっているとも思えますが、重要なのはその結果に至るプロセスです。うまく行った時はそのような心境、心構えの下、その行為を行ったのかを十分反省することも重要です。私達は不変の法則の下で生きており、物事は全く同じでないにせよ、再現性があることに気付く必要があります。つまり、同様な行動は同種の結果をもたらすことになります。
 そういう意味では、催眠術なものは本人の自覚が無い中での出来事であり、気付いたら結果のみ得ていたということで、本人にはプロセスの記憶はなく、それでは再現性は望めません。
 一方地道な精進により、学習を進めた結果、実を結ぶ結果を得た場合には、後日、自分がどのような心境の下でその行為を行ったかを振り返り、再現すれば、再び同種の成果が得られることでしょう。まさに成功体験を活用して自身を発展させることが出来る訳です。
 昔、ある人から、UFOを目撃した時、どのような心境であったかと訊かれたことがあります。彼ら宇宙人がどのような時に出現したのかを記憶しておけば、再び見える機会も多くなるものと思われます。私達の精神状態に呼応して活動する傾向もあるからです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落145

145 Some self-acclaimed Truth Centers are using this emotional hypnosis, induced by various methods. Innumerable individuals are testifying to healings but permanent healing or the regeneration of the body must be attained through an understanding of the conditions to be dealt with, and the execution of all actions must be taken in a free and conscious state of will. True faith is not a state of self hypnosis, it is a knowing, a willing of the personal ego will to the guidance of the All Intelligent Cause Will. The Will is the man and if the Will is restricted or held in dominance by another the individual ceases to exist as a thinking, reasoning being. Man must understand the forces of his being and control those forces to bring about the desired effects in his life.
145 幾つかの自称真理センターは、様々な方法で誘導される、この感情催眠を用いています。無数の個々人が癒しについて証言していますが、永続的な癒し或いは肉体の再生は取り扱わるべき条件を理解した中で得られるものであり、全ての行為の実行は自由で意識的な意志状態の中で行われなければなりません。真の信仰は自己催眠の状態ではなく、知っていることであり、個人的な自我の意志が全知の因意志の導きに喜んで従うことです。意志とは人そのものであり、もしその意志が他の者によって制限を受け、或いは支配下に捕捉されるようなことがあれば、その者は考え、推理する存在ではなくなります。人は自分自身の存在の諸々の力を理解し、自分の生涯の中で望ましい結果をもたらすようそれらの力を制御しなければなりません。


【解説】
 著者は催眠術が危険であることを、様々な箇所で繰り返し述べています、いわゆる「宗教」を求める人々に対して、多くの団体が行っている祭事や行の中には、催眠を基本とするものも多いのではないかと、私も懸念しています。
 結局のところ、それらに従った本人は、その意志をその団体の主催者の意志に支配されている訳で、本人の自由意志が望み、決定した事柄でない以上、仮に成果を得たとしても、その経験は本人に何の役にも立ちません。
 一方で、私達は、その自由意志をエゴ(自我)の好き放題の世界とすることも誤りな訳です。悟りとは、自ら内容を理解した上でその意志を創造主の意志に従うという、極めて冷静な心の状態を必要とします。とかく私達は自我主体の生き方か、他の者の言いなりの生活かのいずれかに片寄りがちですが、真実は自我自らが自分を捨てて、自我の部分に創造主の意志を受け入れることと言うのだと思います。
 悟りとは、静かに全体を見通す中で、自らを道具として創造主の表現者になり切っている状態を指すものと考えています。私達一人一人には大きな能力が備わっており、その力を本来の方向に発揮すべく、コントロールすることが必要だと本項は指摘しているのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落144

144 Did you ever attend a camp-meeting where the participants threw themselves into such a high emotional state that they were finally hypnotized into performing things they could never have done when in a normal state of consciousness? After coming out of this emotional spell they were asked if they knew what they had done and the answer would be a negative one. All that they were conscious of was the fact that the Holy Spirit had them under control. This proves that they were under an imposed influence which deprived them of their power of reasoning and will.
144 貴方はこれまで、参加者達が、このような激しい感情状態に陥った結果、最終的には催眠状態にかかり、正常な意識状態では出来ないような事柄を成し遂げるような野外集会に参加したことはありますか。この感情の魔法から抜け出した後、彼らは自分達が何を成したかを訊かれますと、否と回答するでしょう。彼らが意識していたことの全ては、聖なる魂が自分達を統率していたという事実だけです。このことは彼らが自分達から推論と意志の力を奪った、ある押し付けられた影響力の下にあったことを示しています。



【解説】
 米国ではこのような野外集会が多く開催されているようです。先日、韓国に出張で行った際にも、若い人達が短期間、仏教寺院の宿坊に宿泊し、座禅等の体験をすることが盛んになっていると聞いたことがあります。おそらく、様々な面で厳しくなって来た現代社会において、より精神的な修養を求める若者も増えているように思います。
 他方、このような道を求める人々が多い中で、本項で指摘するような好ましくない活動事例も広がっていることが懸念されます。詳細については知りませんが、原子力発電所の事故や震災以来、様々な警告を発するサイトが目立つようになりました。中にはもうすぐ日本全土が無くなるような警告を掲載し、日本から離れるよう指示する所もあるほどです。
 不安を抱える人々に対し、様々なグループが真理をもたらすものとして近づいている訳ですが、私達はそれらの招きに対して、全身全霊をもってその本質を見極める賢さが必要です。「ハトのように穏やかに、ヘビのように賢明に」の例えの通りです。
 古来、民衆には知識が無く、一部の支配階層に従うだけでしたが、これからの時代、民衆には十分な知識と情報がある訳で、本項のような催眠パフォーマンスにお金を払うことや魂を捧げることの無いよう、それらの本質を見抜くことが必要です。時代は末期に近づいていることから、悪は悪をより鮮明にし、善は善をより鮮明になるよう、時代が移り変わるものと思っています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落143

143 Religion in the early days held the upper hand over the masses through such actions as this. The Soul-seeking populace were thrown into a state of emotional hypnosis which made them an easy prey to the more clever individuals who perpetrated such methods of worship.
143 初期の頃の宗教は、これと同様な行動を通じて大衆を支配しました。魂を求める民衆は感情的な催眠状態に陥れられ、このような礼拝の方法を実施したより悪賢い者達へのたやすい餌食になってしまったのです。


【解説】
 古来行なわれていたことは、今日にも続いていると思うべきでしょう。私達の身の回りにある既存の宗教組織は、皆そのような要素を持っているのかも知れないと考えた方がよいようです。まさに道を求める私達子羊を食い物にする悪人が横行していると、著者は1960年代に警告している訳です。
 この地球という世の中には長年の経緯から、あらゆる所に、まさに「死すべき(mortal)」仕組みがあり、民衆から収奪するようなシステムが出回っています。人々の嗜好を刺激し、時間とお金を費やさせるゲームや携帯電話等々の普及は、人々に自分自身や生命を考えさせる機会を奪う、大衆扇動も多いように思います。
 このような中にあって、じっくり落ち着いて自らの身辺を見回し、宇宙と自分との関係に思いを致す存在になろうとすることは、大変貴重な存在と言えるでしょう。私達一人一人は大きな宇宙から見れば砂浜のほんの一粒の砂の存在でしかありませんが、ひとたび太陽の光に照らされれば、その砂粒だけが輝くことは明らかです。その輝きは上空からでも容易に認めることが出来るでしょう。
 本講座を学ぶ一人一人が小さいながらも、宇宙創造主から受けた光を周囲に照らす存在になり、周囲に影響を与える一粒になって欲しいと願うばかりです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落142

142 Is it not true that when a hypnotist wishes to put a subject under his control he suggests something which he asks him to hold steadily in his mind? If the subject does this he becomes the victim of the hypnotist's will and is forced to obey whatever thought is presented to him. The hypnotist can make his subject believe anything that he tells him. He can cause the individual to eat onions thinking that they are apples and he will not discern the difference, which proves that the subject has lost his reasoning as well as his will power.
142 催眠術者が被術者を自分の支配下に置こうとする際、術者は被術者に何かを自分の心に常に保持しておくようほのめかすことは、本当に行われていることではないでしょうか。もし被術者がこのようなことをするなら、被術者は術者の意志の餌食になり、自分に示されるどのような想念にも従わざるを得ないことになります。催眠術者は自分の被術者を自分が語るどのようなことをも信じさせることが出来るようになります。術者はその者にタマネギを食べさせ、それらがリンゴであると思わせることも出来ますし、その者が違いを見分けることはなく、そのことは、自分の意志力同様、推論の力も失っていることを示しています。



【解説】
 カリスマ宣教師が聴衆を魅了し、人気を博する光景は必ずしも好ましいものではありません。大衆の支持を受けることを目的とする主張は、大きな誤りに導く場合さえある訳です。今日のマスコミ操作も、こうした流れの中にあるのかも知れません。
 多くの人々は能力者に憧れ、その者が人格的にも優れた者と思い込みがちです。また、その者が教える近未来の出来事に強い関心を持っているものです。
 しかし、ある特定の個人に心酔できるものかどうか、判別することは、特に地球においては難しいものです。それほど、地球は人的資源に関する限り、劣悪な環境なのかも知れません。これまで多くの事例を見てきましたが、金銭上のトラブルや異性関係等、あらゆる要素がこうした宗教や信仰の中にも存在する訳です。それらトラブルの影響で本来の道から離れてしまった残念なケースも多いように思われます。
 これに対して、私達は、このような類のものから離れ、自分の力で真実を見つける必要があります。丁度、野生動物や野辺の草木が唯一大自然からの恵みを享受しながら、誰も見守る者のない環境の中でも、変わりなく自らの美しさを表現しているように、私達は直接、創造主にアクセスし、その指導を受けるべきなのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落141

141 Religion and so-called spiritual teachings have not, in most cases, brought true realization to the heart of humanity. Some of these organizations practice rituals and affirmations which produce a temporary intoxication during the performance of the rites but tend towards a tremendous "let down" after the service has been completed. Most of the individuals attending, upon returning to their worldly pursuits revert to the old ways where the survival of the fittest attitude takes over, and man continues to take advantage of his brother instead of being his brother's keeper. In the religious sanctuary the individual feels that he would help any one according to their needs and where hate had been, there arises an emotion that is interpreted as love, but outside of the sanctuary these emotional influences change, which proves that they were nothing more or less than a form of hypnosis induced by the service that he attended.
141 宗教そしていわゆる精神主義的教えは、ほとんどの場合、人間の心の底に真の悟りをもたらしては来ませんでした。これらの組織のいくつかでは、その間だけの一時的な陶酔を作り出す儀式や宣誓を実施しますが、その礼拝が完了した後は、とてつもない「落ち込み」をもたらす傾向があります。出席している個々人のほとんどは、それぞれの世俗的追求の場に戻るや、適者生存の原理が支配する昔ながらの方式に復帰してしまい、人は自分の兄弟の後見人になる代わりに自分の兄弟を利用し続けるのです。宗教的な聖域の中では各自は必要があれば誰をも助けようと感じ、憎しみがあった所でも愛と解釈される感情が湧き起こるのですが、その聖域の外側ではこれら感情の影響は変わってしまい、自分が出席した礼拝によって誘引された催眠の形態以上の何物でもなかったことを立証するのです。


【解説】
 本項では既存の宗教あるいはスピリチュアル(精神主義)といわれる組織は、多くの場合、巧みな儀式により集まった人々を催眠状態に陥れており、その結果、真の自覚(悟り)には達していないことを警告しています。この「催眠」については、今日的には「マインドコントロール」等のより、悪質なものも含まれるものと思われます。
 宗教あるいは精神運動について、発足の当時は純粋なものでしたが、時間を経るにつれて、組織維持の為の収奪が始まるのが常となっています。集まった道を求める人々に道を指し示す役割を果たすべきなのですが、多くの宗教はそれ自身の維持拡張の上から集まった人達を子羊のまま留めようとしていると言えるでしょう。宗旨を拡げるために相手を時に動揺させ、またある時は理想が実現するかのような夢を見せる等して、人々を集めようとするものです。本項はこれらをある種の自己催眠だと警告しています。
 真に求められている生き方とは、全ての日常の中に自分の生き方として四六時中、宇宙の英知を信頼する生き方です。以前、ある人から「自分は映画を見たりしない。そのような一時的な心の高まりは良くない」という主旨のことを話されたこと、また別の人からは「講話を聞いている内に分かった気になって涙を流すほどであったが、後から考えて見て何を分かったのか良く分からないことがある。その時、分かった気になっただけだ。」というある和尚さんの話も伺っています。
 一時的な感動があったからといって、その団体や会の教えが正しいとは限らないという訳で、当たり前な程に宇宙的知性を身近に知覚することを最優先にしたいものです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第13章-段落140

13 FREE WILL OR SELF-HYPNOTISM?

140 The choice is yours, for the acts of today bring the rewards of tomorrow. Enjoyable rewards will come to those who are living according to the laws set in motion by Cause Intelligence - giving honor to the All-Creative Principle of Life, and such honor does not incorporate the characteristics of emotionalism or self hypnotism.

第13章 自由意志か自己催眠か

140 選択権は貴方自身にあります。何故なら、今日の行動は明日の報いをもたらすからです。因なる知性によって起動させられている諸法則に従って生きる者、生命の全ての創造的法則に栄誉を捧げている者には、喜ばしい報いが訪れることでしょうし、このような栄誉は感情主義の性質のものや自己催眠とは組することはないのです。


【解説】
 各自の一日の過ごし方が、翌日の環境を作り上げることは、これまで学んできた原因と結果の法則そのものです。その際、大事なことは、私達は自分の肉体に属する感覚器官では把握できない因なる知性、創造主に感謝し、そのお蔭で私達が生きていることを素直に喜ぶことだとしている点です。
 ガムシャラに働くばかりでなく、仕事を与えられたことを喜び、万物と意思疎通を進めながら、自らの役割を果たして行こうとする心意気が大切で、そうした思念が再び巡り巡って自らや関係者の環境にも作用して、無駄の無い環境作りが行われるものと思われます。
 人の発する想念の力は、良くも悪くも大きな実現力を持っています。想念の力はマジックのようにその場で直ちに人を驚かせることは無いのですが、一定程度の時間経過の後には、必ず成果を私達に示して呉れるように思います。何より大切なことは、日々良質な想念を発することが、諸々の人々や事物に作用し、着実な成果をもたらすことです。
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