「宇宙哲学」 第7章

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落084

084 Man has risen from the savage state to the present civilization only by wanting the better things of life knowing that he could have them.
084 人は野蛮な状態から今日の文明まで、実現出来ることを知りつつ、生活のより良い物事を望むことのみによって立ち上がって来たのです。




【解説】
 何事も向上心がなければ進歩はありません。よく高齢になると、これで良しとする傾向になりがちですが、それは決して現状維持にはならず、退化・後退の道を下っていると思うべきでしょう。
 映画「2001年宇宙の旅」に表されているように、私達地球人はこれまで未開の民から、今日の文明を築くまでになりましたが、それも私達の中の優れた先駆者の努力と情熱のお蔭でもあるのです。こうして高度な文明社会を一応は構築出来た私達ですが、現在は再び大きな問題を抱えていて、その解決にもがいているという所です。
 こうした中、私達一人一人はこれら諸問題の解決を目指して新しい宇宙的思想を取り入れるべく、本講座を学んでいるのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落083

083  But man must have faith and confidence in the workings of the eternal law; if he has any doubt he will block the condition from appearing. A doubt as small as a mustard seed will keep it from him, but should he have faith as small as a mustard seed he shall have the desired manifestation.
083 しかし、人はその永遠なる法則の作用に対し、信頼と確信を持たなければなりません。もし、どんなものでも疑いがあれば、現出の条件を妨げることになります。カラシ種ほどの小さい疑いは、その者から遠ざけますが、カラシ種ほどの小さい信頼があれば、望んだものの現出を得ることでしょう。




【解説】
 しかし、このような素晴らしいアイデアを得たとしても、私達自身の心の中にその実現を阻むもの(いわゆるサタン)が存在します。それは疑いであり、不安感です。よく言われることですが、こうした迷いはその者の行動を抑止し、現状のまま放置しようとするのです。
 想念自体の持つ実現力を発揮させる為には、その受け入れに当たって、いささかの疑念もあってはならないのです。イエスのカラシ種のたとえがそれであり、少しの疑いや迷いもあってはならないのです。丁度、フィギュアスケーターが次々に氷上の演技を披露する間、スケーターの心には一瞬の迷いも無いことでしょう。全ては心に流れる高速度な想念の流れに身体各部を従わせ、自らをその完璧な表現者としている訳です。
 即ち、一瞬たりとも迷いがなく、次々に流れ来る想念を表現することが芸術性を生むのは、その想念自体が本来、そのような宇宙的な性質をもっているからなのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落082

082 Knowing what we are, we then have to hold fast to that which we want and eliminate from the conscious sense mind that which we do not want. We are bound to get results if that which we want is the right thing for us to have at that time. Otherwise we will get what we need at the proper time.
082 私達が何者であるかを知った後は、私達は自分達が欲するものをしっかり保持し、望まないものを意識的な感覚心から駆逐しなければなりません。私達はもし、私達が欲するものが、その時私達が得るのに正当なものであるなら、結果を得る筈なのです。さもなければ、適切な時期に必要なものを得ることでしょう。



【解説】
 ”思いは実現する”とあるように、如何なる想念も心に入り込んだ時を起点として、それは諸々の要素に働きかけ、実現を目指すことになります。これは法則であり、想念の基本的な作用なのです。従って私達は自らの心には真に望ましい想念のみを配置し、望まないような類のものを排除して置く必要があります。
 未来に対する楽観的な態度や希望等こそが重要であり、その者の人生の指針ともあるものと言えます。よく言われることに”先ずは目標を設定せよ”という表現があります。各自が将来に何を望むのかを明確にすることで、やがてはそれに近づく人生の歩みともなる筈だからです。
 そしてその究極の姿としては、何も望まずただひたすら仏の導きの通りとする心境、即ち全てを宇宙の英知の指示に委ねること、創造主への信頼・信仰ということになり、無欲無我の心境となるのではないかと考えています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落081

081 To bring ourselves into a broader state of conscious awareness we must transfer the controls from the sense mind to the All Knowing consciousness; and by so doing we transform the body into its natural state. The conscious thoughts that we entertain in our mind draws like conditions unto us. If we wish to expand in conscious awareness of that which we really are we must place the past conditions which have already served us in their proper place, and progress into the vast understanding of a limitless being.
081 私達自身をより幅広い意識的自覚状態にするためには、私達は統制を感覚心から全てを知る意識に移行させなければなりません。そしてそうすることによって、私達は肉体を自然な状態に変質させるのです。私達が自分の心の中で抱く意識的想念は同様な状況を私達に引き寄せます。もし私達が実際にあるがままの意識的自覚を拡張したいと願うのなら、私達は、私達に役立った過去の状況を適切な場所に置いて、無限の存在への広大な理解へと前進しなければなりません。




【解説】
 重要なのは私達が意識している内容は、その内容に関わらずそのまま私達の心身に影響を及ぼしていること、心身はそれら私達の意識している内容を反映したものとなっていることです。昔から”病は気から”と表現されているように、私達各自の精神状態はそのまま身体に影響を及ぼしているのです。
 この為、仮に一時的にせよその者の心境をリフレッシュ出来れば、病状も回復に至るという訳です。ここでのポイントは私達が日頃から心に抱いているような想念は私達自身に大きな影響を与えるという原理を十分に理解することです。つまりは私達が今、何を意識しているかが重要であり、それをより明るく、活発、前進的なものにすれば自ずと環境は良化するものです。それ故に意識は重要ということです。
 更に進めば、宇宙的な意識を努めて取り入れることは心身全体を大きく進化させ、常に若々しく保つことに疑念の余地はありません。他惑星人が長寿命なのは、この意識の作用原理を理解し、実践しているからに他なりません。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落080

080  This so-called subconscious mind is in reality one in consciousness with the ever present Cosmic Intelligence. It is the Soul mind in the body of man; that which built and maintains the body. It fears nothing and respects nothing in the sense of personal respect. The sense mind is negative and the All-knowing mind is positive and they are one. In order to enjoy the full benefits of each, man must discipline the sense mind to follow the dictates of the Soul mind. This mind gives impressions for action that is sometimes beyond the perception of the sense mind, and will continue to do so from time to time until the sense mind executes the impression perfectly, so that it may partake of the experience of right action. Just as a teacher would tell a child to do something in a certain way and the child did not do it, but made a mistake, if the teacher should allow the child to go on that way, would it ever know the right way of doing that which it was told to do? No. Therefore the teacher, in order that the child may know the right way, insists that it be done over and over until it is done right and by so doing the child has the practical experience of how it is done.
080 このいわゆる潜在意識心は、実際には永遠に現存する宇宙的知性と共にある意識状態の一つです。それは人体の中の魂の心であり、身体を作り維持している存在です。それは何ものをも恐れず、人の個人的事項に関し、何ものも尊ぶことはありません。感覚心は陰性ですが、全知心は陽性であり、それらは一つです。それぞれの恩恵を十分に享受するために、人は感覚心を訓練し、魂の心の指令に従うようにしなければなりません。この魂の心は時として感覚心の知覚を超える行動に向けた印象を与え、感覚心がその印象を完璧に実行するまで、時折そうし続ける結果、感覚心は正しい行動の体験を共にすることが出来るようになります。丁度、教師が子供をあるやり方で何かさせようとし、子供がそうしようとせず過ちをしでかす時のように、もし、教師がその子供をそうすることを許していたとすれば、その子供は言いつけられた正しいやり方を知るでしょうか。いいえ、出来ません。ですから、教師はその子供が正しい方法を知るようになるため、正しく行うまで何度も何度もそうすべきと主張しますし、そうすることで子供はどのようにして為されたかの実際的な体験を持つのです。




【解説】
 私達が注目すべきいわゆる潜在意識という知性は私達各自の中に常に存在し、宇宙的な知性と繋がっているのです。それは私達の肉体の心とは異なるもので、普段、私達の心はその存在に気付くことなく過ごしています。
 しかし、ほとんどの生命活動はこの潜在意識に基づいて行われている訳であり、私達の心はその上に無知の状態のまま、まどろんでいるということでしょう。
 唯一の救いは時折、心がこれら潜在意識から宇宙的印象がもたらされることであり、それに対して私達が正しく呼応して行動した結果、宇宙的な経験を得るような機会が与えらえることです。こうした好機を逃さず活用し、自分のものとすることが進歩に繋がるということなのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落079

7. CONSCIOUS AND SUB-CONSCIOUS MIND
079  There has been, and is, widespread misunderstanding regarding the status and function of the subconscious mind. This lack of knowledge has caused many people to get lost in mysteries which are of no value to humankind. There are books and teachings regarding the subject, which we find by research to be wrong. We know that the so-called conscious mind, which is the intellect that we use daily to govern our normal activities, is very fickle and weak. This mind receives impressions from the senses and formulates its own opinions and is subject to uncertainties, fear, or any emotional change that comes its way. This mind gives credit to a sub-conscious mind which it feels possesses memory of past events and a greater knowledge of things unknown to itself.
第7章 意識的心と潜在意識的心
079 潜在意識的心の状態と機能については、広範囲に拡がった誤解があります。この知識の欠如の為、多くの人々は人類にとって何らの価値のない神秘の中に迷っています。このテーマに関して書物や教えがありますが、私達は調査の結果、それらが誤りであることを見出しています。私達は、日常、私達が普通の行動を支配するために用いている知性である、いわゆる意識的心は、大変移り気であり、弱いことを知っています。この心は諸感覚から印象を受け取り、自分の意見を作り上げ、やって来る不安定さや恐れ、あるいはその他感情への変化に従属しています。この心は過去の出来事に関する記憶や自分自身には分からないより偉大な知識を有していると感じている潜在意識の心に信任を与えているのです。




【解説】
 よく言われる潜在意識とは何か、あるいは通常私達が言ういわゆる顕在意識とは何かについて、本章で私達は改めて学ぶことになります。
 著者はこれらこれまでの意識についての分類には誤りがあり、そのように分類することに意味は無いと語っています。重要な点は私達が通常、意識或は顕在意識や意識的心と言うべきものは、もっぱら各自の感覚(視覚、聴覚、味覚、嗅覚)の意見に従っているだけで極めて不安定なものだと説いています。つまり、唯一の拠り所はこれら感覚器官の反応とこれまで記憶に残っている経験のみで、真理に基づくものではないのです。
 一方、潜在意識は人間にではなく宇宙的知性に基づいており、はるかに優れた知性を有しています。この潜在意識との交流こそ私達に必要であり、各自はもっと親しむことが求められているのです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落084

084 Man has risen from the savage state to the present civilization only by wanting the better things of life knowing that he could have them.
084 人は野蛮な状態から今日の文明まで、実現出来ることを知りつつ、生活のより良い物事を望むことのみによって立ち上がって来たのです。


【解説】

 人類がこれまで紆余曲折はあるにせよ、大局的な時間軸の中では、進化して来たことは間違いありません。現に世界各国の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに乗り込んで研究活動を行い、地上では得られない貴重な体験を積むまでに至っています。
 「2001年宇宙の旅」で表現されているように、猿人から現代文明に到達したことは間違いないのです。しかし、これには要所要所の時代の転換点に、他惑星からの支援があったことも確かでしょう。地球上の多くの宗教の起源はそのことを物語っておりますし、アダムスキー氏の活動も近年のそれの一環ということになります。
 しかし、如何に外宇宙からの支援があっても、地球に暮らす私達がそれを生かす努力を続け、自ら取り組まなければ効果は上がる筈もありません。先ずは、自ら実証して見せること、その体験と手法を他者と共有することが重要です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落083

083 But man must have faith and confidence in the workings of the eternal law; if he has any doubt he will block the condition from appearing. A doubt as small as a mustard seed will keep it from him, but should he have faith as small as a mustard seed he shall have the desired manifestation.
083 しかし、人はその永遠なる法則の作用に対し、信頼と確信を持たなければなりません。もし、どんなものでも疑いがあれば、現出の条件を妨げることになります。カラシ種ほどの小さい疑いは、その者から遠ざけますが、カラシ種ほどの小さい信頼があれば、望んだものの現出を得ることでしょう。




【解説】
 心の中を通過する想念・印象が自身の身体はもちろん、あらゆる環境に同種の影響を与えるということは、私達自身が想念・印象を現実世界に発現させる道具や仕組みの一つであることを意味しています。
 即ち、各自が心の中で思うことは現実化するという訳です。このことはジェイムス・アレンその他の思想家やほとんどの宗教に共通する教義でもあります。宇宙の法則という訳です。
 しかし問題は、これに対していささかの疑念を私達が抱くのであれば、その逆作用を働かせることとなり、物事は成就する筈もないのです。イエスの言われた「からし種」の話も、私達の持つ想念・印象の絶大な創造力の取り扱いについて注意していることになります。
 従って、日常、どのような想念を通過させているかが重要で、この心境を適切なものに保つことによって、私達は宇宙的活動ともリンクした生き方が出来るものと思われます。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落082

082 Knowing what we are, we then have to hold fast to that which we want and eliminate from the conscious sense mind that which we do not want. We are bound to get results if that which we want is the right thing for us to have at that time. Otherwise we will get what we need at the proper time.
082 私達が何者であるかを知った後は、私達は自分達が欲するものをしっかり保持し、望まないものを意識的な感覚心から駆逐しなければなりません。私達はもし、私達が欲するものが、その時私達が得るのに正当なものであるなら、結果を得る筈なのです。さもなければ、適切な時期に必要なものを得ることでしょう。



【解説】
 「想いは実現する」ことの本質的な意味を改めて本項は示しています。
 もとより、私達の心に抱く想念は、私達の認識の有無に関わらず類似した想念を引き寄せるものと思われます。そのハイウエイを通過する想念は、各々が目的を持っており、物質に作用し続ける訳で、最初は微細な原子・分子レベルの活動から、遂には具体的な物質の変化となって現れるものと思われます。
 また、前項(081)でも述べられているように、心の中に長らく想念を留めて置くことも好ましいことではありません。仏教で言う「執着」が好ましくないとされる理由でもある訳ですが、私達は仮に良しとした想念であっても、良しとする認識の後は、それらの想念を放ち解放して、次なる来訪想念に備えることが重要と思われます。
 つまり、このようにして行く中で、私達の心は良い想念の通り道となり、物質界に好い影響を与えられる想念の通過経路になるものと思われます。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落081

081 To bring ourselves into a broader state of conscious awareness we must transfer the controls from the sense mind to the All Knowing consciousness; and by so doing we transform the body into its natural state. The conscious thoughts that we entertain in our mind draws like conditions unto us. If we wish to expand in conscious awareness of that which we really are we must place the past conditions which have already served us in their proper place, and progress into the vast understanding of a limitless being.
081 私達自身をより幅広い意識的自覚状態にするためには、私達は統制を感覚心から全てを知る意識に移行させなければなりません。そしてそうすることによって、私達は肉体を自然な状態に変質させるのです。私達が自分の心の中で抱く意識的想念は同様な状況を私達に引き寄せます。もし私達が実際にあるがままの意識的自覚を拡張したいと願うのなら、私達は、私達に役立った過去の状況を適切な場所に置いて、無限の存在への広大な理解へと前進しなければなりません。

【解説】
 本項は日々の体験に対してどのように処して行った方が良いか、示唆しているように思います。即ち、重要な部分は、「私達が心の中で抱く意識的想念は、同様な状況を私達に引き寄せる」という所です。つまりは、心中に抱くものは、良くも悪くも同種のものを引き寄せてしまう訳です。
 従って、常に心の中を清浄に保つことが重要であることが分かります。また、一方で、私達の心の領域を拡げる為に、可能な限り幅広い内容の印象を受け入れ、心を拡げて行く必要があるのですが、その為にも、過去の体験に固執することは好ましくはないのです。仮に良い体験であっても、それに囚われることなく、その体験は自分自身の引き出しにしまっておき、常に新しい体験、新たな理解へ前進せよと説いています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落080

080 This so-called subconscious mind is in reality one in consciousness with the ever present Cosmic Intelligence. It is the Soul mind in the body of man; that which built and maintains the body. It fears nothing and respects nothing in the sense of personal respect. The sense mind is negative and the All-knowing mind is positive and they are one. In order to enjoy the full benefits of each, man must discipline the sense mind to follow the dictates of the Soul mind. This mind gives impressions for action that is sometimes beyond the perception of the sense mind, and will continue to do so from time to time until the sense mind executes the impression perfectly, so that it may partake of the experience of right action. Just as a teacher would tell a child to do something in a certain way and the child did not do it, but made a mistake, if the teacher should allow the child to go on that way, would it ever know the right way of doing that which it was told to do? No. Therefore the teacher, in order that the child may know the right way, insists that it be done over and over until it is done right and by so doing the child has the practical experience of how it is done.
080 このいわゆる潜在意識心は、実際には永遠に現存する宇宙的知性と共にある意識状態の一つです。それは人体の中の魂の心であり、身体を作り維持している存在です。それは何ものをも恐れず、人の個人的事項に関し、何ものも尊ぶことはありません。感覚心は陰性ですが、全知心は陽性であり、それらは一つです。それぞれの恩恵を十分に享受するために、人は感覚心を訓練し、魂の心の指令に従うようにしなければなりません。この魂の心は時として感覚心の知覚を超える行動に向けた印象を与え、感覚心がその印象を完璧に実行するまで、時折そうし続ける結果、感覚心は正しい行動の体験を共にすることが出来るようになります。丁度、教師が子供をあるやり方で何かさせようとし、子供がそうしようとせず過ちをしでかす時のように、もし、教師がその子供をそうすることを許していたとすれば、その子供は言いつけられた正しいやり方を知るでしょうか。いいえ、出来ません。ですから、教師はその子供が正しい方法を知るようになるため、正しく行うまで何度も何度もそうすべきと主張しますし、そうすることで子供はどのようにして為されたかの実際的な体験を持つのです。

【解説】
 実際には教えを請うべき知性を持つ存在は、私達自身の中の潜在意識と称される部分であると本項は指摘しています。つまりは私達の迷える心には、最も身近に頼れる潜在意識という指導者が居たという訳です。
 もちろん、これらの知性ある存在、宇宙と直接繋がっている存在が無ければ、私達自身の生命を保つことなど、おぼつかない訳ですし、私達は通常、何ら顧みることなく日々表層的な事象に一喜一憂しているのです。
 この違いを理解できれば、後の進むべき方向は明らかです。日常、これら潜在意識という教師を通じて如何に学ぶかであり、自身の体調を整え、心の状況を整備してやって来る印象を生活に取り入れることが主要な生き方となる筈です。また、そうした印象感受の体験を積み重ね、自らの心の状況と対比させることで、進むべき方向も明らかになる筈です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第7章-段落079

7. CONSCIOUS AND SUB-CONSCIOUS MIND
079 There has been, and is, widespread misunderstanding regarding the status and function of the subconscious mind. This lack of knowledge has caused many people to get lost in mysteries which are of no value to humankind. There are books and teachings regarding the subject, which we find by research to be wrong. We know that the so-called conscious mind, which is the intellect that we use daily to govern our normal activities, is very fickle and weak. This mind receives impressions from the senses and formulates its own opinions and is subject to uncertainties, fear, or any emotional change that comes its way. This mind gives credit to a sub-conscious mind which it feels possesses memory of past events and a greater knowledge of things unknown to itself.
第7章 顕在意識的心と潜在意識的心
079 潜在意識的心の状態と機能については、広範囲に拡がった誤解があります。この知識の欠如の為、多くの人々は人類にとって何らの価値のない神秘の中に迷っています。このテーマに関して書物や教えがありますが、私達は調査の結果、それらが誤りであることを見出しています。私達は、日常、私達が普通の行動を支配するために用いている知性である、いわゆる意識的心は、大変移り気であり、弱いことを知っています。この心は諸感覚から印象を受け取り、自分の意見を作り上げ、やって来る不安定さや恐れ、あるいはその他感情への変化に従属しています。この心は過去の出来事に関する記憶や自分自身には分からないより偉大な知識を有していると感じている潜在意識の心に信任を与えているのです。



【解説】
 私達が日常、自ら意識している(即ち、"顕在意識"としての)心は、実に危うい存在です。少しでも不安なことがあれば心配で寝ることも出来ず、またわずかでも報われないことがあると憤りや落胆に陥ってしまいます。
 未来に起こる事柄を十分信頼出来ないことや、知識を有しない為不安定になる訳ですが、自身の身体活動等、一方では心とは関わり無く宇宙的調和を保っている部分については全て、潜在意識の領域に委ねている訳です。
 しかし、問題は、日常、表に立って指図する顕在意識の心が、その潜在意識の部分に教えを請わない所にあります。何かは分からないまま、「任せて置けばうまくやって呉れる」程度の認識であることです。
 どのようにすれば知識を有する潜在意識から情報を受け取ることが出来るかについて、本章では述べられていることになります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落084

084 Man has risen from the savage state to the present civilization only by wanting the better things of life knowing that he could have them.
084 人は野蛮な状態から今日の文明まで、実現出来ることを知りつつ、生活のより良い物事を望むことのみによって立ち上がって来たのです。


【解説】
 人がこうありたいと願うことについては、基本的に何物も実現するという訳です。その願いは環境に作用し、遂には実現に導くことになります。それ故、人が日常的に心に描くことは現実に反映されるべき内容に保持しなければなりません。この人々の願いこそが文明の進歩の牽引役になって来たという訳です。想念が進歩の道を開拓するのです。
 確かに一昔前の生活と比べても現代の私達は多くの労働から解放され、機械がそれに代わって私達の生活を支えています。実はその分だけ私達はより創造的な行動をとれる環境にあります。これからの世代に有用な成果を残し、自らも進化する為に、各自がどのような事柄を心の中に描くかは、今後のこの惑星の将来を左右する大きな力を持っています。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落083

083 But man must have faith and confidence in the workings of the eternal law; if he has any doubt he will block the condition from appearing. A doubt as small as a mustard seed will keep it from him, but should he have faith as small as a mustard seed he shall have the desired manifestation.
083 しかし、人はその永遠なる法則の作用に対し、信頼と確信を持たなければなりません。もし、どんなものでも疑いがあれば、現出の条件を妨げることになります。カラシ種ほどの小さい疑いは、その者から遠ざけますが、カラシ種ほどの小さい信頼があれば、望んだものの現出を得ることでしょう。


【解説】
 先日、たまたまテレビでハッブル望遠鏡に関する番組を見る機会がありました。途中からであった為、ストーリー自体は分かりませんが、驚いたのは、ハッブル望遠鏡で観測している天文学者達が、はるか遠い銀河星雲の群れを見て、宇宙には法則があると認識したことです。様々な銀河がランダムに点在しているように見えますが、実はそうではなく、大きな泡の周囲に分布しているような位置関係にあることが分かったということです。
 一つの惑星どころか、銀河星雲の分布にいたるまでの広大で統一された法則が、無音の宇宙空間を通じて生きていることに驚かされた次第です。これら無音の法則は宇宙空間全域に作用している訳ですが、私達はそれらに信頼を置くことで、それらの力を手にし、自らの生活に活用できることを本項では述べているのです。沈黙は全面信頼の証であり、その作用に何ら力を挟まない態度であるように思います。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落082

082 Knowing what we are, we then have to hold fast to that which we want and eliminate from the conscious sense mind that which we do not want. We are bound to get results if that which we want is the right thing for us to have at that time. Otherwise we will get what we need at the proper time.
082 私達が何者であるかを知った後は、私達は自分達が欲するものをしっかり保持し、望まないものを意識的な感覚心から駆逐しなければなりません。私達はもし、私達が欲するものが、その時私達が得るのに正当なものであるなら、結果を得る筈なのです。さもなければ、適切な時期に必要なものを得ることでしょう。


【解説】
 瞬間的な想念の力というよりは、私達が日常、心に抱いている想念は驚くべき実現力を持っているということでしょう。従って、私達は先ずは自分が望むものだけを心の中にしっかり保持して、時として入り込み易いその他の要素から影響を受けないようにしなければなりません。
 おそらくは学習を進めるにつれて、本人が気付かないまま、各自の想念の持つ実現力は向上している筈ですので、その応用についてはより多くの注意が必要だという訳です。
 各自がそれぞれ創造主に似た能力を持つ以上、良くも悪くも地球全体が私達人類の心の総体を反映させていることも分かります。今回、東日本で発生した大規模地震がどのような意味を持つのかは分かりませんが、少なくも私達は地面の奥深い地層で起こりつつある現象をテレパシックに感じ取り、大地が何を訴えようとしているかに耳を傾けなければなりません。また、一方では、連日の余震その他に対し、真実を知らない私達の心が恐れるばかりでは、決して良い結果は生まれないでしょう。何よりも、私達が望むことだけを心の中に保持することが事態好転のきっかけになるからです。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落081

081 To bring ourselves into a broader state of conscious awareness we must transfer the controls from the sense mind to the All Knowing consciousness; and by so doing we transform the body into its natural state. The conscious thoughts that we entertain in our mind draws like conditions unto us. If we wish to expand in conscious awareness of that which we really are we must place the past conditions which have already served us in their proper place, and progress into the vast understanding of a limitless being.
081 私達自身をより幅広い意識的自覚状態にするためには、私達は統制を感覚心から全てを知る意識に移行させなければなりません。そしてそうすることによって、私達は肉体を自然な状態に変質させるのです。私達が自分の心の中で抱く意識的想念は同様な状況を私達に引き寄せます。もし私達が実際にあるがままの意識的自覚を拡張したいと願うのなら、私達は、私達に役立った過去の状況を適切な場所に置いて、無限の存在への広大な理解へと前進しなければなりません。


【解説】
 ここに自己改革の秘訣があると考えます。従来の自分の支配者であった心を感覚が形成して来たものと認識し、以後はより精妙な印象に従った生活を実践することにあります。初めは何時来るか分からない当ての無い印象を頼りに生きることは容易ではないように見えますが、少しずつ増える成功体験によって、より堅固な生き方に成長するものと思われます。
 その中での注意点として、本項では、これまでの感覚心による経験、成功例や失敗例など、過去への執着は全て無用だと述べられています。常に、流れてくる印象の波を警戒しながら、今を楽しむ姿勢が重要だと本文は明快に解説しています。
 この教えの内容は多くの宗教教義に共通したものがあり、真理は一つであることが分かります。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落080

080 This so-called subconscious mind is in reality one in consciousness with the ever present Cosmic Intelligence. It is the Soul mind in the body of man; that which built and maintains the body. It fears nothing and respects nothing in the sense of personal respect. The sense mind is negative and the All-knowing mind is positive and they are one. In order to enjoy the full benefits of each, man must discipline the sense mind to follow the dictates of the Soul mind. This mind gives impressions for action that is sometimes beyond the perception of the sense mind, and will continue to do so from time to time until the sense mind executes the impression perfectly, so that it may partake of the experience of right action. Just as a teacher would tell a child to do something in a certain way and the child did not do it, but made a mistake, if the teacher should allow the child to go on that way, would it ever know the right way of doing that which it was told to do? No. Therefore the teacher, in order that the child may know the right way, insists that it be done over and over until it is done right and by so doing the child has the practical experience of how it is done.

080 このいわゆる潜在意識心は、実際には永遠に現存する宇宙的知性と共にある意識状態の一つです。それは人体の中の魂の心であり、身体を作り維持している存在です。それは何ものをも恐れず、人の個人的事項に関し、何ものも尊ぶことはありません。感覚心は陰性ですが、全知心は陽性であり、それらは一つです。それぞれの恩恵を十分に享受するために、人は感覚心を訓練し、魂の心の指令に従うようにしなければなりません。この魂の心は時として感覚心の知覚を超える行動に向けた印象を与え、感覚心がその印象を完璧に実行するまで、時折そうし続ける結果、感覚心は正しい行動の体験を共にすることが出来るようになります。丁度、教師が子供をあるやり方で何かさせようとし、子供がそうしようとせず過ちをしでかす時のように、もし、教師がその子供をそうすることを許していたとすれば、その子供は言いつけられた正しいやり方を知るでしょうか。いいえ、出来ません。ですから、教師はその子供が正しい方法を知るようになるため、正しく行うまで何度も何度もそうすべきと主張しますし、そうすることで子供はどのようにして為されたかの実際的な体験を持つのです。


【解説】
 私達に時折来るインスピレーションなるものは、実は各自の師となるべき宇宙意識からの指導の言葉であった訳です。この貴重な言葉を私達は多くの場合、うまく受け止められず無視して来ました。それでも我が師はあきらめることなくポイントとなる時期毎にメッセージを送り続けているのです。
 従って、私達の心が先ず為すべきは、自分がそれらの指導を受ける立場であることを自覚することです。不安定な心の状態を安定化させ他の創造物達の生き方を参考にしながら、心のありようを整えることです。このことは各自、自分の心の中で行うべき作業であり、何処に居ようと出来る自分自身の内面の訓練です。
 その結果として、自分の歩んでいる道が正しいかどうかは、自身の身体状況も含め、それに伴う環境の変化が思わぬ早さで訪れることや、優れた人々との出会いが増えること等によって容易に実証されることで分かります。私達自身の心の状態に類似したものが集まってくること、心の状態を反映して環境が創られて来ることがその原因です。

ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」 第7章-段落079

7. CONSCIOUS AND SUB-CONSCIOUS MIND

079 There has been, and is, widespread misunderstanding regarding the status and function of the subconscious mind. This lack of knowledge has caused many people to get lost in mysteries which are of no value to humankind. There are books and teachings regarding the subject, which we find by research to be wrong. We know that the so-called conscious mind, which is the intellect that we use daily to govern our normal activities, is very fickle and weak. This mind receives impressions from the senses and formulates its own opinions and is subject to uncertainties, fear, or any emotional change that comes its way. This mind gives credit to a sub-conscious mind which it feels possesses memory of past events and a greater knowledge of things unknown to itself.

第7章 意識的及び潜在意識的心

079 潜在意識的心の状態と機能については、広範囲に拡がった誤解があります。この知識の欠如の為、多くの人々は人類にとって何らの価値のない神秘の中に迷っています。このテーマに関して書物や教えがありますが、私達は調査の結果、それらが誤りであることを見出しています。私達は、日常、私達が普通の行動を支配するために用いている知性である、いわゆる意識的心は、大変移り気であり、弱いことを知っています。この心は諸感覚から印象を受け取り、自分の意見を作り上げ、やって来る不安定さや恐れ、あるいはその他感情への変化に従属しています。この心は過去の出来事に関する記憶や自分自身には分からないより偉大な知識を有していると感じている潜在意識の心に信任を与えているのです。


【解説】
 いわゆる潜在意識についての説明です。その説明の前に本文では、日常、私達が用いている「顕在意識」としての心が、実は諸感覚の反応によって支配され、大変不安定な状況のまま用いられていることを指摘しています。その一方で、潜在意識の、即ち通常の意識に現れていない何ものかが過去の記憶も含め、もろもろの知識を持っている筈だとしている訳です。
 しかし、全て「心」によって対応できるとする所に、大きな誤りがあるように思います。心が自分のものであることは誤りのないことですが、その心が全てを知っている(あるいは知っている筈だ)とし、そこに価値を置くこと自体に誤りがあるように思えるのです。
 私達は、これまでの学習から、心自体は本来、実態が無くてよく、単なる通り道でよいことを学んで来ました。また、テレビやラジオにも例えられてきました。もちろん、テレビのスイッチを入れて放送されている番組を見る時、あたかもテレビが映像を提供しているように見えますが、実際はそのメッセージは放送局のスタジオで製作され、電波に乗って各家庭に向けて放送されている訳です。テレビ自体が放送の内容を知ることはないのです。そういう意味でも、私達が日頃取り扱う心も、そうした各自の肉体の道具に過ぎないということだと考えるべきでしょう。
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