205 Authorities now recognize it is the delinquent parent rather than the delinquent child who is the real culprit. This delinquency is not confined to the neglected child, for many of these young criminals come from homes where they have been given every advantage; but it would be interesting to make a survey of the mental outlook of their parents.
205 今や当局は本当の元凶は非行の児童よりは非行の両親であることを認識しています。この非行問題は捨て置かれた児童に限定されるものではありません。何故なら、これら若い犯罪者達の多くは、あらゆる点で恵まれた環境を与えられた家庭から出ているからです。しかし、彼らの両親達の心の視点について調査することは興味深いことでしょう。


【解説】
 青少年犯罪の多くが家庭、中でも経済的貧しさの問題というよりは両親の物の見方に対する姿勢に原因があることを著者は私達に説いています。もちろん経済的な要因も大きいこともあるのでしょうが、それ以上に周囲の大人達の持つ想念パターンの影響がより大きいということです。非行に走る若者は経済的には恵まれた家庭から多く出ているという訳です。
 即ち大人達の精神状態がその子供達に大きな影響を与える訳で、私達自身が如何なる人生観を持って日々を過ごしているかが特に重要となります。
 実は最近、仕事でラオス・ビエンチャンに来ています。この国は経済発展はこれからの段階ですが、敬虔な仏教徒が多く暮らしており、街には数多くの仏教寺院が点在しています。先日もThat Luang寺のお祭りがあり、早朝に出掛けてみました。夜明け前、寺院周囲の広場に何千何万という人々が集まっていました。皆家族揃って正装し、手には僧侶に布施する品物を持って次々に人々が集まって来ます。ゴザを敷き座って僧侶が巡回するのを楽しげに待っています。広場にはスピーカーから読経が流れ、それに皆手を合わせている光景がありました。またそのお祭りに合わせて全国から数多くの僧侶も集まっています。
 アジア最貧国と称され、かつてのベトナム戦争では大きな被害を受けたラオスですが、人々の信仰心は篤く、また大変明るく楽観的な国民性が特筆するところです。日々の暮らしをどのような心境で送ることが真の幸福なのか、目下見聞する機会を与えられています。