140 For analysis we will start with the invisible gases which seem to our understanding almost nothing. But within this kingdom are groups that vary in consistency and purpose. And from these come the many forms, as they solidify
140 分析の為、私達の理解にはほとんど何も無いように思える目に見えないガス類から話しを始めることにしましょう。しかし、この王国の中にはその密度や目的を変化させるグループもあります。そしてこれらが凝固する際、それらの中から数多くの形が現れます。


【解説】
 目に見えるもののみを前提として暮らしている私達は、身の回りにある気体、大気について普段気にとめることはありません。しかし、本項で述べられているように、この目に見えない世界こそ、基本的な世界(王国)と言うことが出来る訳です。
 「八雲立つ」の例を引くまでもなく、ひとたび目に見えない気体の世界から、水蒸気の凝結が起これば雲が生じ、更には地上に雨や雪をもたらします。夏空に湧く様々な形を見せる雲は最もわかり易い創造作用の一つではないでしょうか。大地と大気の間の水の循環等、私達にとってかけがえのない働きを担っているのが、他でもない大気層、即ち気体の王国ということになります。
 私達はこの大気層を日常、意識することなく過ごしていますが、化学を学んだ人はご存知のように、1立方メートルで約1キロもの質量を持っている等、私達の身の回りの空気は「重い」存在でもあるのです。その証拠に熱気球はバルーンに熱せられ比重が小さくなった空気を溜めて、10名以上を載せたゴンドラを空高く浮き上げさせる程の浮力を生じさせることが出来る訳です。
 即ち、私達の身の回りの大気、更には宇宙空間に広がる気層には私達の想像を超える様々な分子・原子が濃密に存在し、活発に活動している訳で、先ずはその活動に気付くことが必要となります。