235 There is one thing you must keep firmly in mind when practicing telepathic communication. Let no thought go out from you bearing discrimination, judgment, or harm to another form. And at all times guard vigilantly against allowing similar thoughts to enter your mind. Cosmic impressions, with their all-encompassing understanding of the whole, are the only three avenues which can be of any help to us in climbing the Ladder of Life.
235 貴方がテレパシー通信を練習する際にしっかり記憶して置かなければならないことが一つあります。それは貴方から差別や裁き或いは他の形あるものへの危害を帯びた如何なる想念も出してはならないということです。そして、常に同様の想念が貴方の心に入り込まないよう絶えず見張っていることです。全体に対する全てを包み込む宇宙的印象類のみが私達にとって生命の梯子を登る上での助けになり得る唯一の3つの大道なのです。


【解説】
 これまで述べられて来たように現実には様々な程度の想念が飛び交い、自身でも毎日何十億もの想念を放出しているものと思われます。しかし、こうした中で私達は未だに旧態依然とした思考習慣を続けており、低次元の想念を発し、また同様のものを引き寄せて生活を送っています。これに対する方策の第一は、自身の心から差別や裁き、憎しみ等の相手に危害を及ぼす類いの想念を発することのないよう監視することだと述べられています。ちなみに、原文ではLet no thought go out from you bearing discrimination, judgment, or harm to another form. (それは貴方から差別や裁き或いは他の形あるものへの危害を帯びた如何なる想念も出してはならないということです。)の部分は太字で印刷されています。
 化学の分析の世界では、分析目標物以外の成分を事前に除去することで目標成分の検出計量を容易にするクリーンアップと称される前処理法がありますが、それと同様に、様々な想念波動から目標とする宇宙的想念成分を心に通すようにすることが重要になります。分析の場合にはそれら前処理によってノイズが小さくなり、本来のピークがより鮮明に現れることになります。必要なのは宇宙的印象であり、それらを通し、他は通さないフィルターの機能を各自が持たなければならないということです。
 庶民が唱える真言宗の経文「十善戒」(http://www1.plala.or.jp/eiji/kyomon1.pdf)の中に「弟子其甲(デシムコウ) 尽未来際(ジンミライサイ)」(弟子である私はこれをずっと守ってゆきます)に続く言葉として、「不殺生(フセッショウ、ものをころさぬ)」・「不偸盗」(フチュウトウ ぬすみせぬ)・「不邪淫」(フジャイン ふぎをせぬ)・「不妄語」(フモウゴ うそいわぬ)・「不綺語」(フキゴ たわむれいわぬ)・ 「不悪口」(フアツク あくくののしらぬ)・「不両舌」(フリョウゼツ なかごといわぬ)・「不慳貪」(フケンドン ものおしみせぬ)・「不瞋恚」(フシンニ はらたてぬ)・「不邪見」(フジャケン よこしまなこころおこさぬ)とあります。日常的な心のあり方をわかりやすく説いたその内容は、本項に極めて近い趣旨であろうと思います。