055 If a family is to be happy, each individual of the family must respect each other member as he would like to be respected. And each must have trust and faith in the parents that are the guiding hands. And so it is with the senses - they are the family that make up the household of a man. And they must be taught respect, trust and faith in each other. And above all, for the parent which in the consciousness. It will not be easy to rehabilitate the senses due to the many habits that they have cultivated. But this must be done if we are to have a heavenly type of life. There is no other way except through learning and understanding the reason for life.
055 もし家庭が幸せになろうとするならば、その家族の各員が自分がそうされたいように互いを尊敬ししなければなりません。そして各々が導き手である両親に信頼と確信を抱かなければなりません。そしてそれは諸感覚についても言えることです。それらは人間という家庭を作り上げている家族なのです。それらが養った多くの習慣の為、諸感覚を矯正するのは容易ではないでしょう。しかし、私達が天国のような生活を得ようとするなら、この作業は成されなければなりません。生命の存在理由を学び、理解することを通じて以外に他の道は無いのです。


【解説】
 以前から繰り返し述べられているように、私達の心は4つの感覚から成り立っているとしています。人間の行動のきっかけは心の意志にあるのですが、その心に通常、情報を与えるのがこれらの感覚であり、実はこれら4感覚同士が内部で争ったり、外部からの情報を勝手に解釈していることに問題の根本があるとしています。
 これら4感覚をここでは、両親(意識)の下にある子供達からなる家族に例えています。人間にとって自己を構成する最も身近な存在であるこれら「家族」が両親の指導の下、調和した状態を保つことが最も重要だと言っています。まさに「心の平安」とはこれら諸感覚の落ち着いた状況を指すものと思われます。その為には、感覚同士が互いに尊敬するよう訓練する必要があります。しかし、これは長年培ってしまった私達の習慣とは反するものです。私達は、「勝ち負け」や「善悪」を明確にし、勝者や正義には特権を与え、敗者や悪人には罰を与える競争社会を造って来ました。その結果、勝負に負けることを恐れ、他人の評価を気にしています。本文はこのようなことの根源は各感覚の「美味しい・まずい」、「美しい・醜い」等の感覚の反応(裁き)にあるとしているのです。
 それゆえ、私達は自らの感覚の反応をよく観察して、それらの傾向を戒める必要があります。生命本来の存在目的について自然から、より深遠な真理を知ろうとする各感覚の意欲を促し、アンテナを鋭敏にすることが求められているのです。