038 This is not a pleasant process for each removal, in most cases, will cause a pain of one kind or another. But the more pain he is able to endure -- the finer the stone will be.
038 これは多くの場合、心地よい過程ではありません。ひとつひとつの取り除き作業にあれやこれやの痛みをもたらすだろうからです。しかし、その者がより多く痛みに耐えられればそれだけ、よりすばらしい宝石になることでしょう。


【解説】
 自身の純粋さを発現する上で妨げになる要素は進んで取り去らねばならないのですが、これは、快・不快に分ければ、実は不快なものになると言っています。つまり、私達の心にとっては、当初は決して心地よい体験ではないのです。しかし、ある意味(心にとって)辛い体験でも、それに耐えれば、次なる世界が開けると言っています。丁度、筋力トレーニングにおいて自分の限界近くまでのウェイトをかけて訓練することが、必要なことと似ています。このようなジムでの訓練は、やがて自分の筋力アップに繋がることが分かっている為、皆、自ら進んで訓練に励むことができる訳ですが、自身の心についてはどのような事柄を指すのでしょうか。
 まず、その前にそもそも自分が取り去るべき所は何処かを探し出すことが必要になります。例えば他人が素晴らしい才能を発揮している時、或いは人格的に優れた人物の足跡に触れた時、正直に自分自身と比較すれば、自身の欠点にも気付くことが出来ます。また、逆に他人が地上の習慣に陥って惰性の思考パターンに埋没して行くのを見て、自分自身にある同様の要素に気付く必要もあるでしょう。
 しかし、病気の場合と同様に、治療や苦痛に耐えられる体力も考慮して一度に全ての患部を治療することは得策ではありません。時々の状況に応じて、一つ一つ取組んで行くことが必要だということです。もちろん、そのような辛い体験にも向き合って行けるのは、前節まで述べて来たように、宇宙を貫く創造主の力が現存していることに気付き、例え一時、苦痛を味わおうともその暖かい指導の御手に自我を委ねることが出来るからに他なりません。